ゆりかごにそっと 熊本慈恵病院「こうのとりのゆりかご」に託された母と子の命

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ゆりかごにそっと 熊本慈恵病院「こうのとりのゆりかご」に託された母と子の命

  • 著者名:蓮田太二【著】
  • 価格 ¥1,386(本体¥1,260)
  • 方丈社(2019/02発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784908925399

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内容説明

日本にあるベビーボックスは「こうのとりのゆりかご」ただ一つ。
72歳の医師が「こうのとりのゆりかご」を開いて10年、
あらゆるバッシング、危機に耐え、130人の命を救ってきた。

【編集者から】
「こうのとりのゆりかご」(通称「赤ちゃんポスト」)を創設し、
あらゆる困難をのりこえ運営を継続してきた、熊本慈恵病院院長・蓮田太二院長の初めての単独著書です。
本書を読んでいただければ、「こうのとりのゆりかご」(通称「赤ちゃんポスト」)=「赤ちゃんを捨てるところ」
という見方が、まったくの誤りであることを理解していただけると思います。
365日24時間体制で、行き場を失い孤立出産に追い込まれている多くの女性の相談にのり、サポートしてきたこと。
やむなく「こうのとりのゆりかご」に置かれた赤ちゃんを、生命の危機から救うための医療体制を常に準備してきたこと。
その赤ちゃんの親が現れなかった場合には、赤ちゃんの幸福を考え、赤ちゃんを愛してくれる里親を探し、その里親のサポートをも行ってきたこと。
このすべての活動が、慈恵病院という一医療法人の献身的努力によって支えられてきました。
しかしながら、こうした活動が日本で唯一、一医療法人の献身的努力で成立しているということに、問題の深刻さがあるともいえます。
本書では、蓮田太二院長の活動を引き継ぎ、グローバルな視点でこの問題をとらえ、
また、匿名出産・内密出産の法的な問題にも取り組んでいる蓮田 健副院長の活動も紹介されています。
深刻化している子どものいじめや虐待の問題も「こうのとりのゆりかご」の延長線上にあると考えるなら、
むしろ、問題は緊急度を増しているといってもいいと思います(慈恵病院では、こども食堂も運営されています)。
ぜひ、ご一読ください!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しいたけ

114
「赤ちゃんポスト」と呼ばれてしまったことがバッシングの引き金になった。なにも、いらない赤ちゃんを投げ入れる場を作ったわけではない。親の責任だの母性だのと母親を責めている間に赤ちゃんは死んでいく。「なによりも命が大事。命を助ける」。この病院の取り組みは、単にゆりかごを作っただけではない。365日24時間対応の相談窓口。関係機関との連携。特別養子縁組のサポート体制。只々赤ちゃんを生かすために骨身を削る。虐待死した結愛ちゃんについての記述もある。「我々は虐待死した子の叫びを聞いたのだ」。社会が応えねばなるまい。2019/02/17

nyaoko

78
望まない妊娠をした女性と、その命を救いたいと言う一心で赤ちゃんポストを立ち上げた慈恵病院。この報道があった時、世論は酷いものだった。捨て子を誘発するとは何事か。人に知られない妊娠と出産をするような女を擁護するとは何事か。そう言った非難が多かった。そんなに責められるものなのだろうか、その女性を、産まれてくる何も知らない無垢な赤ん坊の命を。命を守りたいと奮闘するこの病院のスタッフ達に深い敬意を表したい。赤ん坊と、母親の二つの命を守る事は、その母親の家族や大切な人の命を守る尊い事だと。少子化なんだろ、この国は!2018/12/10

ぶんこ

47
熊本の病院が「こうのとりのゆりかご」を設置した時、数々のバッシングを受けました。それには「何よりもまず命」と言い切った著者と、当時の熊本市長に大拍手。当時批判的だった日本のトップの方々も、ある賞を受賞した時には授賞式に出席されたそうです。理解が拡がったのなら嬉しいのですが。最後の方に特別養子縁組における「愛知方式による養親の誓約書」が書かれていて感動しました。ボランティアでも寄付でも、色々と批判したい事があったとしても、何もしないよりは良い。どんな動機があったとしても、それで助かる人がいればいい。2019/08/31

アイシャ

40
何事も先駆者となる人は世の批判を受ける。作者は世に言われる『赤ちゃんポスト』のシステムを始められた方。子捨てを助長するとして多くの批判を受けたことを覚えている。一歩間違えれば『保護責任者遺棄ほう助罪』に問われる行為らしい。それでもこのシステムを始めずにはいられなかった悲しい現実がたくさんあったのだと思うし、最近でも小さな命が失われたニュースを聞く。この本が出版された2018年当時「こうのとりのゆりかご」のシステムはこの熊本慈恵病院にしかなかったそうだ。勇気ある行動だと思う。2022/06/26

スノーマン

30
色んな覚悟を決め、産む、そして育てる。全ての女性が安心してそう出来るとは限らない。知識もなく、お金もなく、日々大きくなっていく不安とお腹を抱える女性。蓮田さんが様々な非難を受けても『こうのとりのゆりかご』を設置した背景がよく分かる。助かる命が一つでも増える。実の親がゆりかごを選択してくれたからこそ今がある、と言える子供さんが一人でもいる限り、必要な制度。2019/07/31

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