内容説明
カミキリムシの幼虫はマグロのトロ、バッタはエビ、オオスズメバチの前蛹はフグの白子、ハチの子はウナギ――食材として昆虫を採って、調理して、食べること二十年、昆虫食の第一人者は、その美味しさをこう喩え、こう訴えるのだ。「昆虫が食べ物と認識された瞬間から世界が変わって見えるようになる」と。調理法、注意点、そして食糧難の解決策としての意義まで、人類が知っておくべき昆虫食のすべてがここに。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
104
第一部は様々な昆虫を食べた感想、第二部は昆虫食の未来について。昆虫食、これからの世の中昆虫を食すことが必要になってくるのだろう。肉のタンパク質を作ることに比べ昆虫からタンパク質を得ることはかなり効率がいいそうだ。軒先にあったアシナガバチの素を落として中の幼虫を炒めて食べたことがある。とても美味しかったことを記憶している。エビやカニを食べることができるのにコオロギやバッタに嫌悪感を抱くのはその色も関係しているのかな。考えたのだけどエビせんのようにバッタせんやコオロギせんのようなものを作ってはどうだろう2021/05/01
ホークス
46
著者は昆虫料理研究家。気持ち悪いけど知りたい。調理方法、味の説明とも実に詳しい。文章ものほほんとして楽しい。まずカマキリの卵に驚いた。卵嚢から生まれてきたカマキリベビーを食べるのだ。気持ち悪い上に罪深すぎる。明太子とか食べてるから言えないけど。カブトムシの幼虫は如何にも食べ応えがありそうだが、腐葉土の味で激マズ。パクチー流行りでカメムシを美味しく感じる人が増えたと言う。そんな話聞くと逆にパクチーが食べれなくなるわ。アレルギーにはくれぐれも注意との事。後半は昆虫食に纏わる話題と世界の昆虫食。2019/07/13
トムトム
33
確かに美味しそうな気はしてきました。周りの人が当たり前のように食べていたら、食べられるような気がします。虫雑学というか、食べる以外のことも書いてありました。アッサリ目な本。なお内山先生と地元が同じなため、風景描写で子供の頃の事を思い出してしまいました。親近感!2020/10/19
えっくん
33
★★★★☆カミキリムシの幼虫はトロの味、バッタはエビの味…などなど、昆虫料理研究科の著者が数々の昆虫の味を披露。怖い物みたさで読んでみたのですが、ご丁寧に「下茹し、腹を割いて中の腐葉土を水洗いし…」とレシピも記載されており、顔をしかめながら終始読んでいたかもしれません。最近は昆虫試食会も多く開催され女子も多く集まってくるそうですが、イナゴをイチゴと勘違いして人気が殺到した話も笑えました。栄養価の高い昆虫は災害等の食料不足の時にも食材として大いに有望であるとのことですが、うーん非常時とはいえ食べられるかな…2020/09/15
たまきら
24
「…ものによっては」という副題が必要な気もするけど。 でも、ものによっては昆虫はとてもおいしいので、楽しく読みました。コオロギラーメンを上野に食べに行きたいと思っているのですが、日本橋のお店ANTCICADAも気になる。2020/09/30