内容説明
祖父と愛犬を続けて亡くし、ショックで学校を休んでいる中学生の樹。入るのを禁じられている土蔵の扉が開いているのに気付き足を踏み入れると、中には祖父の鉱物コレクションがあり、そして不思議な雰囲気の少年がいた。雫と名乗る彼と打ち解け、少し元気になった樹は、祖父の遺した鉱物の魅力に惹かれるようになり……。少年の繊細な心に鉱物の美しさを重ね合わせた、ファンタジックな物語。
目次
第一話 瑪瑙の喪失
第二話 薔薇の誘い
第三話 水晶の絆
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
122
ナツイチ2019 第二話の薔薇の誘いが印象に残った。失恋した少年の言動にどこか女子や恋愛を見下すような気配を感じるのですよね。意を決して告白して振られてしまった少年、恐らく振った彼女さんは少年の恋心を見通した上で振ったのでしょう。彼女単独で恋心を感知できずとも友達家族先生方が親切に教えてくれますから(女性である自分が経験したことです)2020/08/24
mocha
91
祖父と愛犬を亡くし、喪失感を抱える少年が主人公。鉱物収集家だった祖父の遺品から、石の世界へ踏み出していく。水晶、瑪瑙、砂漠の薔薇、ペリドット…。その産地や生成、歴史など、鉱物ウンチクが盛り沢山。ファンタジックなムードと相まって、鉱物ファンが増えるかもしれない。石の種類だけ続編が生まれそうな、魅力的な題材だと思う。2019/06/29
★Masako★
73
★★★+大好きな祖父、続けて愛犬を亡くしペットロスとなった中学生の樹。いつもは鍵がかかっている家の土蔵の扉が開いているのに気づき中に入ってみると、祖父の鉱物コレクションの側に樹と同じ位の年の美しい少年・雫がいた。雫と親しくなり鉱物の話を聞くうちに、樹は鉱物の魅力に惹かれていき…石の持ち主になった者に見える石に宿る石精(石の妖精)。石の思いを知ると共に持ち主も石精と話す事で癒されていく。ライトで心温まるファンタジー♪鉱物の蘊蓄が話の大部分を占めるが、とても勉強になった。鉱物好きにはたまらない一冊だと思う♡2018/12/16
真理そら
66
パワーストーンも含めて鉱物に興味はなく、コレクターの心理も分からないが、作中で繰り広げられる鉱物についての膨大な薀蓄と収集についての思い入れを楽しく読んでしまった。身近な人(含ペット)を喪った者には実感として伝わる美しいファンタジーなのでしみじみした気持ちになった。次巻も読もう。2019/07/29
ぽろん
50
鉱物に関わるファンタジー小説。優しい気持ちになります。石の精に私も逢いたいなあ。私と縁のある石は何だろう。雫の産地が解る日がいつか来るといいな。2019/02/22
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