講談社文庫<br> 新装版 祇園女御 下

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講談社文庫
新装版 祇園女御 下

  • 著者名:瀬戸内寂聴【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 講談社(2019/01発売)
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  • ISBN:9784065143384

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内容説明

専横を強める白河帝は先帝との約束も反故にし、実子に譲位して院政を始める。「治天の君」と呼ばれた。帝位に就けなかった皇弟・三の宮は花園に隠棲する。一方、皇后道子に傀儡子の頭・鷲丸が接近し仕えだした。院に預けられてから逃げ出した美少女・たまきは、鷲丸のおかげで三宮と邂逅するが、その後三の宮の許を出奔。隠れ住んでいたところを見つかり、院の許へ連れ戻される。たまきはやがて院の寵愛を受け、祇園女御と呼れる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

38
様々な立場の女性たち。自分で何かを選択できる時代ではないのに、華やかなのはそれぞれの愛の形があるからでしょう。そんな中、帝の寵愛を受けたたまきが祇園女御と呼ばれるのも華麗な時代背景ゆえなのかもしれません。2024/10/31

鳩羽

12
姫宮を授かった道子だが白河帝との絆が深まるわけでもなく、忘れられた存在となってゆく。自分の子供を東宮にし、院政を開始した白河院は、三の宮の元に侍っていたたまきを手元に置き、寵愛する。自分の子を身ごもった女を帝に入内させ、その権勢はとどまるところがないかのようだった。様々な出自、性格の女人たちが白河院と関わり、割と不幸な状況ながらも、それぞれの生き方を生きていくしかないのが壮絶だった。たまきの境遇はあかねのせいでもあり、あかねの不運は道子のせいでもある。なんにせよ、好青年だった頃の白河院は面影もない。2019/01/24

本のロマンス

11
藤原道長→彰子→後朱雀天皇→後三条天皇→白河天皇。「光る君へ」のその先、「彰子」の孫の「後三条天皇」と曾孫の「白河天皇」時代の物語です。この時代には、藤原氏ではなく「白河」が、院政独裁を構築し、諸事万般・特に色欲沙汰に専横の限りをつくします。藤原道子、藤原璋子、祇園、あかね、ちどり・・これでもか、これでもかと餌食にしていく。「もう男の支配するこの世に、女としてはふたたび生まれてはきたくない」との「祇園」の言葉が、これらのすべてを象徴しています。さらには著者自身の色肉事への関心の強さも隋所に感じられました。2024/12/17

しおん

4
「まんが日本の歴史」を片手に時代背景を理解しつつ読み進めました。創作の部分も多いですが、大筋は史実のようです。 平安時代の女性のなんと不自由なこと…自分の意志なんてものは何1つ持つことを禁じられ、男性によって生涯が決まってしまう他人まかせの人生。今までいくつかこの時代の物語を読んできましたが、これほど理不尽な物語はないなと思います。というか白河法皇が悪いんだな、これは。 2019/05/15

めご

3
身分の上下、さまざまな立場の女性達の人生。誰一人として、自分の意思で選択をしたり人生を全うできることはなくて、そんな生活の中でのそれぞれの愛や幸せが描かれていた。道子やその娘、善子はその後、どんな人生を送ったのだろう。2024/04/17

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