内容説明
火星の都市でベンチャー企業が研究していたテレポーテーション技術の、初の人体実験。それは大成功を収めたかに見えたが、自ら被験者となった科学者の身辺で、奇妙な事件が多発する。一方、火星の荒野で発見された12000年前の巨石遺跡は、地球も含めた太陽系各地に足跡を残す古代文明の実在の証拠と思われたが、頑迷な学界は決してその存在を認めようとしない。そして遺跡と考古学遠征隊に危機が迫る……。ふたつの事件の謎を巡り、フリーランスの紛争調停人キーラン・セインは調査に乗り出す。『星を継ぐもの』の巨匠ホーガン円熟期の傑作!/解説=礒部剛喜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
157
ホーガンの新作という事で手にとった。火星で初めてテレポート実験に成功した科学者。だが実験を終えた彼の周りで不思議なことが起こる。火星を舞台にしているが、中身はコンゲームの要素を含んだエンタメ小説。「火星の遺跡」はどうでもいい?この手のストーリーは嫌いじゃないけど、やっぱりSFの魅力というのはsense of wonderがあるかどうかだと思う。そういう意味では、「星を継ぐもの」の時のようなワクワク感が感じられなかったのは残念。ホーガンの作品としては駄作。ただテレポーテーション技術の解釈は面白い。★★2019/02/06
おかむー
60
「星を継ぐもの」のホーガンだと期待したが、壮大な宇宙のロマンはまるでなく正直ガッカリ。『もっとがんばりましょう』。“火星”を舞台にして“遺跡”も重要なカギとなっているのでタイトルに偽りはない、だが明らかに読み手が望む方向性とは違う。そもそも主人公・キーランの肩書きがあらすじでは「紛争調停人」となっているが、やってることで見れば「義賊的詐欺師」で、宇宙の歴史やロマンは無関係に悪党や大企業相手のコンゲームに終始していて肩透かし。まさか「火星の遺跡」が単なる舞台装置として脇に置かれたまま終わってしまうとは。2019/04/29
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59
🌟☆☆☆☆。正直、よく分からなかった。100歩譲って専門用語は仕方ないにしてもストーリーさえ掴み辛く、ただ、ただ「?」今のところ暫定ワーストNo.1。お金返して。2019/01/05
宇宙猫
31
★★ 内容紹介に「星を継ぐもの」とあり期待したが、正義の探偵ものって感じ。一部はミステリーのホーガンらしい話でまあまあ。二部はヒーローもので面白くなかった。ミステリーに傾いてからのホーガンは、いまいちなんだよね。遺跡とかグダグダ説明せずに、スカッとヒーローの活躍話にすればいいのに。2019/02/28
かおりっくま
27
途中の感想でも言ったことだが、ハリウッド映画。「ホーガンのSF」ではない(笑)2019/02/16