内容説明
旧軍関係者は、自分たちが従軍慰安婦なる兵隊性欲処理機関をともなって戦場へおもむいていたことを、戦中も戦後も秘密にしてきた。理由は、神聖なる天皇の軍隊の名誉にキズがつく、軍が国家予算で売春宿を経営していたことを一般国民に知られたくない、女性の大半は朝鮮半島から強制動員したがそのことを秘匿しておきたい、などであった。今なお議論され検証が続く日本軍の闇の真実をさぐる、歴史的で野心的なノンフィクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
叔嗣(しゅくし)
1
まえがきが「日本が起こした戦争は虐殺を目的とし、戦略は最初から『糧ヲ敵ニモトム』という略奪を目的とした非人道的なものだった」なんて妄想万歳な書き出しだった。ノンフィクション作家の作品と言うことで影響を受け嘘を吹き込まれた人を思うと悲しくなる。2013/03/25
Akio Kudo
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★★★★★ 朝鮮半島のみならず、同じ日本人やフィリピン人の慰安婦まで運命を狂わせたていた悲しい事実に声が出ない。女達も性病などで子供が産めなくなったり、戦火に巻き添えになるなど、悲惨過ぎる。日本政府はいつまでこの事実から目を逸らすのだろうか。2017/12/15
NIG
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◆〈「挺身隊」の名の元に彼女らは集められた〉・・・ウソです。◆〈総計20万人(韓国側の推計)が集められたうち、『慰安婦』にさせられたのは5万人ないし7万人とされている〉・・・まったくのウソです。慰安婦の親が誰かひとりでも日本を訴えましたか。
コーキ
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もっともっと読まれるべき本。文章は明解だし、事例も豊富で説得力がある。安易に「性奴隷」や「公娼」などと、自分の主張に都合のいいようにレッテルを貼って単純化するのではなく、あくまで戦時中の特殊な政治的判断から生まれた「従軍慰安婦」というベクトルから考えなければならない。右翼と左翼で様々なケースを議論してはどうか。そうすれば妥協点が見つかるのではないか。歴史から目を背け、悲劇を繰り返してはならない。2014/10/28
ちー@迷える子羊
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戦時下に青春期を過ごした人を心の奥底から気の毒に思う。中でもこの本に出てくる『女の子』たちはどんな想いだったのか…。 何しろ男性も女性も語りたくない、忘れてしまいたい出来事だし(私だってもし祖父も…と思うとなんだか悲しい)、生存者も無事帰国できた人も少ない。だからどこまでが真実かわからない。そして無知な私には解らない言葉もたくさん出てきたのでその辺はこれから調べて、最後まで読み尽くそうと思う。 少しホッとするエピソードも入ってるけど、結局異国の地で悲劇的な結末を迎えた女の子たちがいたことを忘れない。2011/08/09