内容説明
DV、レイプ、性虐待、性の痛みと性への怒り……女として生きる先には、いつも困難が待ち受けている。ベストセラー『バッド・フェミニスト』のロクサーヌ・ゲイが描く、21の女たちの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
132
病んでいる。心のねじれが吐き出されている。たくさん読むと吐き気がするから、他の本たちと併読しながらで、読むのに一週間かかった。最初に作者の写真を見なきゃ良かったな。痩せて魅力的な身体の女の子ばかり出てくる違和感。短編の一つ一つの重みはとてもいいから、他の作家とのアンソロジーで読むのなら好きになれたと思う。2019/02/20
たまきら
42
これがフィクションだ、女の被虐嗜好だと思う読者には覚悟してほしい。この本は絶対にフィクションではない。誰かの身に起きた現実だ。そしてサバイバーたちがどのように世界と、世界の半分を占める男たちと社会を共有できるか、考えてみてほしい。「難しい」「大げさ」「感情的」?読んで、その経験をする少女に憑依し、もう一度同じ言葉が言えるか教えてほしい。もう襲われないように醜く太り、傷つかないように男を、ピエロを演じる女たちを知ってほしい。この社会に、女は生きているから。2025/01/14
marumo
10
キツすぎて全部通して読めなかった。「ついていく」姉妹揃って拉致された過去を持つ女性の今。「ラ・ネブラ・ブランカ」白人美女にしか見えない黒人の娘。学費のためにポールダンサーをしている。白人至上主義の男に執着されてレイプされる。ここにあるのは、女であることの重荷。実のところ自分との乖離が大き過ぎて突き詰めて考えられない。でも、もしも娘が…、と考え出すと背筋が粟立って大声を出したくなる。再チャレンジします。2021/05/30
ひとみ
10
『バッドフェミニスト』が面白かった著者の短編集。不当なことがあれば声を上げる、従順でない、意思や欲望、怒りや悲しみがあるからこそ周囲との摩擦を生じることもある「難しい女」達の物語。有色人種で高学歴の女性が遭遇する差別、レイプ、親友や双子の姉妹、慣れない北国での生活、死産かもしくは小さいうちに亡くした我が子といった共通するモチーフが繰り返し登場する。「ついていく」「ラ・ネグラ・ブランカ」「ノース・カントリー」「どんなふうに」「壊しつくして」「よしよし」あたりが心臓にぐっと切り込む感じがあって好きだった。2019/02/16
インフルエンザ未遂(田仲風太)
9
フェニミズムがはたと感じる触り行く官能に 女性目線の抗うリアルな性描写を開けて ふわりがかいつばんだ久しい頭の垂れた文句に 浅はかな艶やかな知らない顔に不律な悶える さらわれる乳白色 実証の検証が足りない 不惑の悲壮感 漂う惰性よ 2019/01/19