内容説明
一流シェフ、ハラルの屋台オーナー、牡蠣の殻剥き職人、ダック農家、肉屋、セレブ専属ケータリング、卸商、企業雇われシェフ、ウエイトレス、パティシエ、寿司職人から刑務所の料理担当者まで……。
NYと食をつくる、働き者たちが人生を語る。
「ニューヨークの街には、その一口で多幸感いっぱいになれる味が詰まっている。それもこの10年くらいの間に『ニューヨークの味』はどんどんレベルをあげ、今もカフェ、レストランからファーマーズ・マーケットまで、あらゆる場所でアクセスできる食べ物の幅が広がっている。けれど、その幸せを与えてくれる一口の裏で、どれだけの努力がなされているのか、どれだけのドラマが起きているのか、知るチャンスはなかなかない。『NYの「食べる」を支える人々』は、そういったドラマの一端を見せてくれる本だ。これを読めば幸せの一口へのありがたみが一層増すはずだ。」
佐久間裕美子(ライター、『ヒップな生活革命』(朝日出版社)著者)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
22
わたしはオーラルヒストリーがとても好きなので楽しく読みました。題名通り、NYで暮らす、料理人、レストランオーナー、生産者、ケータリング業者までさまざまな職にまつわる職業で働く人々が、自分たちの生活と仕事について語ったものです。様々な立場と経験、経歴を持つ人々の人生はとても興味深く面白い。単純に、彼らが話す自分たちの料理や食材も美味しそうで楽しい。でも同時に、楽な仕事ではないとこともよく分かります。楽しく読み応えある本でした。2018/09/22
Schunag
13
題名どおり、独自のフーディー文化を持つNYの食に関わる人たちを取材したオーラル・ヒストリー。軽快なパッケージですが400ページ超で実はボリューミーです。ピーター・ルーガー、ル・ベルナルダン、ダニエル、グラマシー・タヴァーン、などなどの名店をしっかり押さえつつ、家鴨養殖や魚の仲卸、ライカーズ刑務所の厨房責任者まで。厨房内の混沌という意味では本書でもちょこちょこ言及されるアンソニー・ボーディンの本に譲りますが、移民文化とアメリカンドリームの地としてのNYの魅力たっぷりです。2022/02/17
qoop
8
移民たちの生活が層となって下支えし、先鋭化する流行に乗って日々移り変わるNYの食の様子を、食に携わる幅広い人々から聞いたインタビュー集。腕利きシェフ、刑務所の調理人、ウェディングケーキ製作者、町の肉屋… 時流を作ろうとするもの、追おうとするもの、取り残されながらもがくもの、距離を取ろうとするもの。それぞれの立場から語られるNYの多彩な景色は、通り一本隔てて重なり合うリアルの諸相なのだろう。食という切り口で、巨大都市の有様を巧く伝える一冊だった。2018/02/05
DEE
7
ニューヨークで食に関する職業に就いている人の話をまとめたもの。 一代で築いた店あり、受け継いだ店あり、シェフを目指す者あり、あえて裏方にまわる者あり、とにかく様々な人が紹介されている。 飲食業界で働くのも店を維持するのもかなり困難なのは、日本もアメリカも一緒みたいだ。 個人の店が少ない街は個性がなくてつまらないと思うのだけど。 似たような話が続くので、これだけのページ数を読むのは飽きてしまっていささかしんどい。2018/04/16
オムロン
7
すごくよい本でした。ニューヨークという大都市の食に関わる人の聞き書き本なので、悲喜こもごも色々あるのかなと(岸政彦さん×NYの食=みたいなイメージ)思い購入したのですが、読み出すと、人情と情熱、家族仲間これがすべてさ!みたいなNY版の男はつらいよみたいな底抜けの明るさがありました。この明るさがすごく良い!このNY版男はつらいよ感の古めかしさが、逆に新しさに感じました。2017/11/05
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