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内容説明
「不親切な本」こそが、自分を成長させてくれる本。
「不親切な本」とは、今の自分の能力では読むことが難しい本です。本書ではこのような本を「限界を超える本」と呼びます。古典といわれる作品、名著と呼ばれる本など、今の自分の読解力や教養では理解できそうにない本。つまり、さまざまなジャンルの頂点に位置する“頂にある本”です。
これからの人生をよりよく生きるためには、読書は必要不可欠です。しかし、今の自分の能力の範囲内で読める「親切な本」だけを読むとしたらどうでしょうか?自分がラクにできる筋トレをしても筋肉がつかないのと同じように、「親切な本」を大量に読んだとしても本当の成長には結びつきません。
ウンウンうなりながら、1日数ページ、ときには数行しか読み進めることができない「限界を超える本」に挑戦してこそ、人生で経験するさまざまな「限界」や「壁」を乗り越えることができるのです。
「量」だけを追うのはもったいない読書。
人生に資する「良質」な読書をしよう。
本書は、読書が苦手な人にこそ読んでほしい一冊です。なぜなら、著者自身、読書が苦手だからです。本書では、30歳まで本を読まなかった精神科医の著者が、試行錯誤しながら身につけた読書術を紹介します。
たくさん読む、速く読むことが「いい読書」と思われがちですが、本書で紹介する読書術は、まったくその逆です。つまり「量」ではなく「質」にこだわる読書術です。
本を読むことは間違いなくいいことです。ですから、本書で身につけた読み方で、さらに「良質」な読書を楽しんでください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
42
良質の意味するものは何だろうか。100人100様、他人それぞれ。それだけ、本の読み方にもいろいろあっていい。2024/04/22
ミライ
38
かつて読書嫌いであったという精神科医の著者が、「量」だけを追う読書ではなく「質」にこだわる読書を勧めた一冊。「100ページ読んで面白くないと思った本は読まなくてよい」「何種類もの本を同時に読む」「他ジャンルリンク読み」「音読のすすめ」などなど他の読書本にありそうな内容から、著者オリジナルの読書手法まで幅広く紹介されている。毎日情報がどしゃぶりのように降り注ぐ現代で読書はどうあるべきかを考えさせられる一冊だった。2018/12/24
ユウユウ
30
散漫に読むことを肯定し、頂にある本や自分の限界を超えるような本を持つことの有効性を述べている。具体的方法というよりは読書する際の心持ちを説いてくれるような読書術本。著者の貧困妄想(「今後、本も買えなくなるかもしれない」という強迫観念に襲われ、かなりの本を購入しました/P140)には笑ってしまった。2020/08/01
メタボン
30
☆☆☆ 異なるジャンルの本を併読し「リンク」させる、頂にある本に挑む、というのは参考になった。2019/11/25
kana
25
名越先生、そうなの、そうなんだよねーってなる、読書週間にも先生のお人柄が滲み出る良い内容でした。膨大に積読し、複数の本をいつも読みかけにしてしまう私にとって、集中力ないからこそ「散漫力を活かす」読書のすすめは救いを感じました。でも真言密教をずっと読み続ける忍耐力と読解力には私は遠く及ばない。読書を楽しみつくす道は険しいなと、実は優しい口調で厳しい話をされてたんだなぁとじわじわ感じられます。2023/06/11