内容説明
川柳という文芸にかかわっていまを生きる。その中に生活実感をともなう生きがいが生まれる。
表層ではない、人間存在の根幹にかかわるところまで掘り下げる川柳の追求こそが、文芸を通しての自己実現につながるものといえるのではないか。(柳言より)
短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳!
47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。
和歌山を代表する川柳作家・たむらあきこの渾身の作品群!
本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「乱調も足さねば生が錆びてくる」。
きみの告白がきのうの靄になる
行間を読んでもきみが拾えない
安い神を買うこともある水たまり
過去ばかり出しては媚びてくる日記
きのうの穴でてくる神か虫なのか
やがて堕ちゆく独りに炎える夏の風
石のほどけるまでを独りの旅にいる
目次
柳言
第一章 符牒になるまで
第二章 乱調も足さねば
十四字詩
連作
あとがき
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