目次
第1部 アメリカの「国民作家」マーク・トウェインの誕生(近代国家イデオロギーと異文化を見る眼差し/『イノセント・アブロード』(一八六九)
西部フロンティアにおけるマーク・トウェインの主体形成/『苦難をしのびて』(一八七二)
近代国家アメリカl―投機熱・拡張主義・成功神話/『金めっき時代』(一八七三)
一九世紀アメリカ大衆演劇文化の中で/『セラーズ大佐』(一八七四)
荒野のストレンジャー―他文化主義アメリカの展望/『アーシン、異教徒シナ人』(一八七六』)
第2部 マーク・トウェインのアメリカ再創造(アメリカ「再発見」への希求/『アーサー王宮廷のコネティカット・ヤンキー』(一八八九)、『ジャンヌ・ダルクについての個人的回想』(一八九六)
「国民的」な物語と児童文学からの逸脱/『王子と乞食』(一八八二)
過去の再創造/『ミシシッピの生活』(一八八三)
ハックの亡霊を探して―フロンティアへの希求/『トム・ソーヤの冒険』(一八七六)、『ハックルベリー・フィンの冒険』(一八八五)
双生児の悪夢/『まぬけのウィルソンとかの異形の双生児』(一八九四)
擬似科学・オカルトから近代産業社会へ/『アメリカの爵位権主張者』(一八九二))
第3部 外側から見るアメリカ―異文化を見る眼差し(「未開」の発見―「人工の楽園」ハワイの誕生/『ハワイ通信』(一八六六)
「放浪者」の眼差し―「国民作家」の生成と成熟/『放浪者外遊記』(一八八〇)
世紀転換期ウィーン体験/『ミステリアス・ストレンジャー・マニュスクリプツ』(一八九七-一九〇八)
「珍しいもの」の収集―帝国主義と異国情緒への誘惑『赤道に沿って』(一八九七)
歴史と虚構/『レオポルド王の独白』(一九〇五)
宇宙からの帰還―文化人類学の黎明『地球からの手紙』)
第4部 時空を超えて―アメリカの文化的アイコンとしてのトウェイン(十九世紀後半アメリカの出版事情―予約出版・知的財産権・メディア;失われたアメリカを探して―ドリーム・ナラティヴとアメリカの原風景;アメリカの文学史・文化史におけるマーク・トウェイン)
著者等紹介
中垣恒太郎[ナカガキコウタロウ]
1973年広島県呉市生まれ。大東文化大学准教授。アメリカ文学・比較文学・現代文化研究専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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