内容説明
言葉の海へ、漕ぎ出そう!
国語学者・大槻文彦が、明治期に編纂した日本初の近代的国語辞典 『言海』。
大槻は 『言海』 を通して、世界をどのように切り分けようとしたのか。
辞書が社会的に果たした役割とともに描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめぴょん
12
読み切る気合なく、つまみぐい。辞書編纂の物語でもある「舟を編む」の引用もあり、興味深く感じました。文中引用です。→辞書が国語の正しさを証明するものではない。 辞書というものが必然的に持ってしまう権力性に自覚的でなければならない。 2023/07/05
志村真幸
1
本書では、膨大な先行研究を整理しつつ、確実に新味が打ち出されている。これだけ調べられていてなお、まだ新しい読み解きが可能なのかと驚かされる。 前半では、大槻文彦の生涯や思想、『言海』の成立過程などが手際よく整理され、そのなかにはらまれる問題点が次々と提示される。 それから、『言海』が普通語の辞書であることををめざした意味や目的の解析となる。辞書編纂の難しさともあいまって、ドキドキするようなテーマだ。 さらに、口語の問題、かなづかいの表音化、戦争との関わりなどが俎上にあげられていく。2021/08/16
-
- 電子書籍
- 超入門! 江戸を楽しむ古典落語
-
- 電子書籍
- どうする?親の家の空き家問題