内容説明
背面世界? 鏡人=狂人? 悪魔憑き? 非対称航行? それらが何であるかは訊かないで欲しい。いつも頭の中に響いている言葉で、誰かに絶えず囁きかけられているかのよう。ほとんど頭痛みたいなものだ。やがて人類の滅亡を沈痛に告げる“舞踏会の夜”が始まる。そしてその滅亡には何の意味もない。1980年代の中短篇群を大幅加筆修正&再編集+新原稿900枚の決定版、待望の電子書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃんondrums
2
1980年代に書いた中編連作を、2008年に作者が再構成して長編に仕立てた作品という。奇想天外で壮大な物語をどのように収束させるのか知りたくてエンディングまでたどり着いたが、難しかった。もう一度上巻から読んで、図表化でもしないと理解できない。理解を助けるために、ニーチェを読んで、さらに脳と心について勉強しないといけないかな。とにかくすごい知識と発想と創造力が詰まったSFにどっぷり浸ったという感じ。作中に、a-haの「テイク・オン・ミー」とか渋谷の東急プラザと東急文化会館の話が出てきて懐かしかった。2012/08/01
へいがぁ
1
下巻でオリジナルの短編が登場し、ようやくあの物語を再読している、という感慨が湧きました。ラストのオチは初期作にも通じる、SFならではの虚無感があったように思います。2019/10/04
tomdam
1
言葉遊びに物語の濫立。掲げられたキーワードを頼りに読みすすめる。用語が難しいがイメージはわく。恐るべきは著者のイマジネーション。オチもお見事。この体験はまさしくSFだ。2012/11/13
S-T
1
えー。2011/09/16
もっち
1
あの発端からこの結末! 何というアクロバット! 物語を形作るピースがどれを取っても魅力的で、しかも一つ一つが全体を内包しているようにすら感じられる それでいていくら読んでもその背後の(深奥の)豊穣なものの一端に触れたに過ぎないと思われるような…ああ、何と途方もない小説! そして旧版が出たのはチェルノブイリの前だったということに驚愕 本当にこれは時を隔てた「合作」なんだ2011/07/25
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