内容説明
突如告げられた王女アルフィーナの不吉な予言。しかし、反逆者の血筋を引くが故に疎まれている彼女の言葉は誰にも響かなかった。一方、経済学部の院生から行商人の子に転生したリカルドは学舎で商いを学んでいるが周囲の反感を買っていた。そんなリカルドをかばったのは誰あろう、アルフィーナだった。急速に接近していく二人。予言にあった不吉な厄災から王国を守るため、リカルドは現代知識を駆使して立ち上がる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
9
コレ面白いわ。話の進め方が上手い。2019/07/13
K
8
これは久しぶりに出会った傑作。本当によく作られている。ただの現代知識無双ではなく試行錯誤を繰り返して仲間と問題にぶつかっていくのが面白い。深い教養に裏打ちされた世界観とファンタジーと融合した素晴らしい作品でした。2019/04/26
ゆき
7
謎解きの面白さと知識の価値を感じる名作だ。知識系でよくある「日本の○○をあっさり作って大成功」ではなく、数や経済などの普遍的な知識と概念を使い、筋道立てて物語が進んでいく所が見事としか言いようがない。知識の場面は難しそうな印象を受けるが、これは教科書ではなく「物語」である。そんな感じ程度に分かれば十分付いていけるので問題ないだろう。災厄の予言を軸として、広がっていく仲間達や世界観と、終わりに向けて収束する伏線の数々は、とにかく完成度が高い。読み進めながら、一大プロジェクトに参加しているような興奮があった。2018/11/18
有無(ari-nashi)
5
分類としては、異世界転生して現代知識で無双系。前世の知識から見よう見まねで再現した商品で利益を上げたりもするが、主人公の本当の武器は大学で学んだ経済学による物事の見方や考え方。予言というファンタジーな代物さえも、分析し仮説を立てて有識者も交えて検証する。対策を考え、実行にこぎ着けるために根回しをする。そして、その先の情勢のことや、自分の利益までも計算して組み込む。知識が身に付くと言うのは、こう言うことなのだなと感心した。難点は、文章に少し読み難い箇所があること。2022/12/25
Ymlpha
5
いろんなとこで折木奉太郎を彷彿とさせるトコがある頭脳派主人公。 頭脳で対応する相手が味方側であるのは面白い。 類作では山場になりそうなところをバッサリ削ぎ落としているのも書きたいところが明確になっててわかりやすい。 わりと公認の関係になった今後がとても楽しみです。2019/01/17