岩波科学ライブラリー<br> 菌世界紀行 - 誰も知らないきのこを追って

個数:1
紙書籍版価格
¥1,430
  • 電子書籍
  • Reader

岩波科学ライブラリー
菌世界紀行 - 誰も知らないきのこを追って

  • 著者名:星野保
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 岩波書店(2018/11発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000296458

ファイル: /

内容説明

北極,南極,そしてシベリア.大の男が這いつくばって,世界中の寒冷地にきのこを探す.大型動物との遭遇,酔っぱらいとの遭遇,泥酔,泥酔,そして拘束.幾多の艱難辛苦の果てに,菌たちとの感動の対面はかなうのか……!?雪や氷の下でしたたかに生きる菌たちの生態とともに綴る,爆笑・苦笑・失笑必至のとっておき〈菌道中〉.

目次

目  次
   プロローグ 真夜中の怒号で始まるきのこ狩り

 1 雪の下の小さな魔物──雪腐病菌とはなにか
   雪の下でみんな寝ているわけじゃない/雪腐病菌、そして師匠との出会い/素顔の雪腐病菌たち
  ぷちっと! 豆知識1 生き物の種とはなにか
   しかめっ面で心は躍る──植物の病気を探すには/菌核を探し、持ち帰る/そして旅がはじまる
 2 ぶらり北極一人旅
   初めての海外出張/オスロに着いたら/自称・世界一働かない人たち/北極圏デビュー/銃がない!/雪腐の始まりの物語/ついに見つけた!/グリーンランドへgo!/生臭い風が吹くとき/イヌイットの人たちに囲まれて/北極のきのこの生き方
 3 着いてもすぐに帰りたい──シベリアふたり旅
   ホームレスから釣りをもらう相棒/初めてのシベリア/さらに奥へ/昼食という概念はありません/調査費捻出作戦/酒を飲むにもほどがある/人はよい、マフィアさえやさしい/ナイフをくわえてトイレに入りなさい/飛行機は来ません。なぜなら……/ついに拘束される
  ぷちっと! 豆知識2 海外から試料を持ち帰るためには
   イシカリガマノホタケのたどった道/番外編 ケベック最高!
 4 荒波こえて南極へ──はじめての集団行動
   代打、星野 中国南極考察隊に/キングジョージ島に上陸す/ゾウアザラシをどかす方法/謎の技師、鍼を打つ/ロシア基地から戻れない/いざ、中山基地へ/南極と北極の雪腐病菌──似ているけれど、ちょっとちがう/昭和基地への道のり/絶叫する海へ再び/野外調査は体育会系/謎の変形菌あらわる/南極産・雪見○福!
   エピローグ こんなとこにも雪は降る
   おわりに──文庫本あとがき(案)と、この本を正しく理解していただくために
   さらに知識を深めたい読者のための文献紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

92
固い本かと思いきや面白い。著者は雪の下で踏ん張っている植物たちに感染して、じわじわと植物に「雪腐病」をもたらす雪腐病菌を研究している学者だ。そんな菌がいること自体初めて知った。それを追いかけて北極、ノルウェー、グリーンランドにロシア、そして南極とことん追いかける著者の奮闘と道中が描かれている。こんな学者さん達が世界中で自分の研究に打ち込んでいるのだね。^^図書館本2017/03/28

トムトム

33
最初の数ページ、とばしすぎてて「お、おう…」と思ったけど、慣れたらとても面白かった!ロシアの人は怖いけど、それはシャイな田舎者(誉め言葉?)なだけ。慣れたらみんな親身になってくれる。知らない土地を旅行した気分になった。2019/10/05

小木ハム

32
著者は外国切手に書かれている絵からキノコの息吹を感知するくらいには変態(最大の賛辞です)。ユーモア溢れる筆致で読み手を飽きさせません。ノルウェー、ロシア、グリーンランド、南極と雪腐病菌を求めて三千里な内容ですが、これを読んで菌類に詳しくなるかと言うとそうでもない。ただ単純に面白い。途中旅のアクシデントなど調査旅行記として楽しく読めます。いやあ南極調査なんて命懸けだ。あとロシアには昼食をとる習慣が無いことにびっくり。2019/10/05

27
このシリーズは若手科学者の方々の研究の成果を特集してくれて、とても面白い。雪腐病菌というキノコを求めて、南極北極で繰り広げられる珍道中。エッセイのようで軽く読めて楽しかった。雪の下で越冬する植物に病気を起こす→セルロースとか分解しないと感染させられない→氷点下で動く→なんか役に立つかも!という研究の部分よりも、身の安全のためナイフをくわえてトイレに入ったり、ゾウアザラシをどかすために四苦八苦したり、菌核を持ち帰るためにまずいシリアルをゲットしたりという珍道中ばかりを楽しんでしまい、申し訳ございません。2016/02/29

やいっち

25
やや過剰なギャグ調の文章が気になるが(菌)に夢中ってことが実感で伝わるのが楽しい。苔もだけど、微生物の世界が実に興味深い。宇宙という極大と、微生物という極小、そして人間の世界というこれまた厄介な世界も含め、何もかもが面白いよ。2016/05/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10130056
  • ご注意事項