内容説明
本書は、ヨガの教えと精神を基盤に心身の健康と治療のあり方の追求に生涯を貫いた、沖ヨガの継承者でもあった著者が、生前に書き遺し未出版であった原稿の初出。ヨガと動禅との関係、ツボとは何か、ひびき法、手当て、陰陽五行、虚と実、四大基本手技はなにか、骨格診断と気の流し方など、著者が治療家として獲得した骨ひびき法や手技等の理論と技法を具体的に解説してまとめた、指圧・マッサージ習得のための基本書。解説図版や写真はわかりやすいカラー表示。身体を健康に保つヨガに裏づけられた東洋思想や陰陽五行の理論をも展開。
目次
はじめに
第1章 動禅とは何か
1.ヨガの学びの2段階に動禅(アサンス・ポーズ)の教え
2.動禅は日常動作の一挙手一投足を禅の境地で行う
3.動禅の日常動作――自分の健康は自分で心身の内なる声を聴く
第2章 ツボは移動する
1.ツボとは何か(線路が経絡・駅はツボ)
2.ツボは移動する
3.ツボとは――経絡という考えはヨガの教えにも存在する
4.ツボは移動する――ツボは「ひびき(振動波=音)・手と眼で探す」
第3章 動禅式ひびき法は自他共に健康になる手技療法
第4章 動禅式療術師養成コースを始めた理由
1.教えることが学びの基本
2.「手当て」と「ひびき」と「祈り」
第5章 動禅式ひびき法の実際
1.動禅式ひびき法とは
2.半動半休の動作
3.動禅式ひびき法の足構えと手技
第6章 諸道諸芸のコツは腰にあり、無の境地で行う
1.諸道諸芸のコツは動禅で行う
2.古代航路は北極星を羅針盤に世界を周る
第7章 動禅式ひびき法による症例報告
1.積極的・肯定的・ありがたがる生き方が病気改善の早道、みずからの腰痛症状を緩和する
2.動禅式ひびき法
3.聴診器の歴史と動禅式ひびき法の発見
4.動禅2分の1法(なんでも半分半分のすすめ)
5.自己発見の旅・貴方だけの動禅ひびき体操
第8章 陰陽五行
1.東洋思想の陰陽五行のなりたち
2.陰陽対比表
3.陰陽五行表
4.手技療法における陰陽虚実の考え方
5.従来の手技療法は虚実のバランスをとる
6.動禅ひびき療法は虚実のバランスをとる
7.5色(青・赤・黄・白・黒)は語る
8.5色ラインの性質
9.ヨガの学びプラナヤマ
第9章 動禅式ひびき法の診断法
1.診断と筆のおきどころ(おわるタイミング)
2.ゆがみを正して施術をおこなう
第10章 気とは生命エネルギー――気の流しかた(はじめとおわりに行う)
1.気の流しかた
2.実習のポイント
第11章 施術の手順と診断法
1.従来の施術法と動禅ひびき法の手順の違い
2.診断即治療に必要な学び
第12章 健康の秘訣
1.三段階体内掃除法
2.快の原則・生命の喜ぶ生き方
3.笑いと踊りは古代より幸せをもたらす健康の秘訣
第13章 動禅式ひびき法による症例報告
1.症例:右肩甲骨激痛と全身のだるさ
2.症例:ぎっくり腰
3.症例:急性膀胱炎症状
4.症例:首筋と右肩関節の激痛
5.受講生の報告
第14章 動禅ひびき法四大基本手技
1.四大手技――基本法
2.四大手技――軽擦法
第15章 骨あそび(骨格診断法=軽擦法で骨の形をさぐる)
1.骨格診断の方法
2.実習のポイント――手の平・指が体に馴染むようになると良い。
3.骨遊びの実感の仕方(初心者に大切な訓練)
第16章 気の流し方の実践
1.気を流す立ち方
2.うつ伏せ
3.仰向け
あとがきにかえて――著者・永井幹人プロフィール