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内容説明
ふつうモノクロでしか見られない昭和30年代の日本を、カラー写真で記録していた人物がいた。米国出身、日本と日本の鉄道をこよなく愛する元祖「カラー撮り鉄」、J・ウォーリー・ヒギンズ。日本全国をくまなく訪問し、趣味の鉄道写真を中心に、当時としては超贅沢なカラーフィルムで日本の風景を多数撮影してきた。半世紀以上の歳月を経て、なお色褪せない6千枚の中から、選りすぐりの382枚を、当時の思い出話とともに公開。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅
112
自分が生まれる前の写真、しかもカラー。とても興味深かったです。 しかし、本当に電車が好きなんだね。2020/02/14
へくとぱすかる
89
60年前の写真でありながら、ほとんど褪色していないので、ひょっとしてコダクロームでは? と思ったら、やはりそう。現像方式の違いによる強みですね。撮影当時から褪色を考慮しての選択だというから、さすがです。90代になってもお元気なヒギンズ氏が、貴重なカラー写真で古い日本をリアルに紹介してくれます。ほとんどの日本人がモノクロ撮影していた当時の、コダクロームの記録は快挙としか言えません。白黒写真だとついイメージを間違ってしまいます。昔も青空は青く、山も緑だったんです。本当にタイムスリップできたらこうなんですよね。2020/08/17
kinupon
71
鉄道ファンだけでなく、昭和レトロな雰囲気にたっぷりと浸ることができる本です。この内容でこの値段はお買い得です。2019/06/08
Mr.チャーリー
68
ページをめくるたびに、まるで60年前にタイムスリップしたような感覚です!当時の鉄道、路面電車を中心に、日本全国の風景を鮮明なカラー写真で楽しませてくれます。僕が知っている風景の60年前の風景に出会える。この本はとっても価値がある内容だと思いました。著者のヒギンズさんが撮影で使ったコダック社の最上質のコダクロームフィルムの性能の高さにもビックリです。そしてヒギンズさんは、現在もお元気で日本で活躍されていることは、とても嬉しいことです。2019/01/27
fwhd8325
67
ほぼ同年代の東京であり、日本の景色です。柔らかいカラーの色彩は、それだけで懐古趣味をそそりますが、今の金属的に感じる色彩とは、全く別物のように思います。失ってしまったなどと言ってはいけないと思いつつも、どこかに行ってしまった景色だなと思います。掲載されている写真の中には、人が偶然写っているものもあります。それが、景気の中で、ごく自然に感じられます。60年前も渋谷はいつも工事をしていると解説しています。今も開発の手をやめない渋谷はサクラダファミリアなのかもしれない。2019/01/05