内容説明
「しい、しい、しいびびびい」
笛豆の音に思い出すのは、月見草の茂る故郷、紀伊の海辺……。秀吉に滅ぼされた傭兵隊・雑賀鉄砲衆の遺児、孫二郎は根来衆の頭領に育てられ逞しい若者に成長する。因縁をつけられた浅野家の家臣を斬った孫二郎は、追手を逃れ大阪から京へ。天涯孤独の若者の成長と友情を描いた剣豪ロマン小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
剛腕伝説
9
秀吉に滅ぼされた雑賀衆の遺児孫二朗は根来の小みっちゃに育てられる。青年になった孫二朗は紀州城下で因縁を付けてきた浅野家の侍三人を斬って捨て、大阪から京へ逃げる。途中知り合った様々な剣士に助けられ成長していく。 作者自身が剣道の高段者ということもあり、戦闘描写がリアルで生々しい。 孫二郎の成長や仲間との関わりが清々しく下巻も期待大。2016/10/24
sagatak
0
雑賀荘という和歌山のやや特殊な郷村の若者の人生を描いてある。司馬の文章で聞き知っていたが、信長秀吉家康と続く時代にこんな集団があったということに驚く。学校の歴史では習わないいろいろな出来事が生々しく描かれる。それらしきモデルはいたようだが、物語自体は想像だろう。しかし、当時の時代考察がよいので、なるほど主家を失った武士たちはその後どんな生活を送ったのかということが想像できた。タイに多数の日本人がいて日本人町までできたとう背景もわかり楽しめる。2011/12/16
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