内容説明
「小川真由美は素晴しい女優でしたが、”母親”としては失格でした。娘の私にしたこと、私の体験をすべてお話しします──」。
昭和を代表する大女優・小川真由美と、2011年に急逝した名優・細川俊之の一人娘として生を受けた著者だが、幼少時に両親が離婚してから、人生の歯車が狂い始めた。ドラマ『浮世絵 女ねずみ小僧』『アイフル大作戦』で人気を博し、映画『復讐するは我にあり』で日本アカデミー賞を受賞するなど大スターとした活躍した母・真由美は、私生活では奔放な男性遍歴を続け、育児には興味を示さず、娘に対して虐待やネグレクトを繰り返す。一週間も食事をさせず、放置されていたことさえあった。
著者は高校を中退し、母の仕事の手伝いをするようになる。しかし、真由美の奇行は止まらない。常軌を逸した浪費癖、さはらに占いや風水、怪しげな宗教に凝り出し、付き人は次々と辞めいく。真由美の歪んだ愛情に翻弄される著者は、うつ病を患い、逃げるように母から遠ざかる。そして、真由美は「出家」し、芸能界から消えてしまう──。
「この本がきっかけになって、出来れば平穏無事なごく普通の親子関係を取り戻したい」
あまりに特異な環境で過ごした娘と母の40年の愛憎を、赤裸々な筆致で描いたドキュメント。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
68
家族の立場から見たらこんな人間はたまらない。ただエンターティナーとしてこれほど見ていて面白い変わり者はいない、幾度かあまりの奇行ぶりに笑ってしまった。よくもまあ人生をこれだけ面白おかしくしてしまうな。と呆れるほど。「幸せになりたい」概念があまりにも人間離れしている。娘さんは母を憎みつつ依存するもたれあう関係に息苦しさを感じる。2014/11/17
どんぐり
35
娘であるかぎり母親を選べない。毒母本の1冊。女優の小川真由美と細川俊之の間に生まれた著者の2歳~41歳までの記録。一種の暴露本だが、これは母親から受けた理不尽で歪んだ愛情を綴った記録。占いばかりに頼る母、悪口を言って人を引き離そうとする母、男が絡むとすぐおかしくなる母、人に使われた経験がないので使うことにかけては天下一品の「ド下手」である母、娘を所有物感覚とする母。ここには娘をコントロール下に置こうとする怪物がいる。2013/11/16
gtn
26
愚かな母である。占いにのめり込み、子を崩壊寸前まで追い詰める。しかし、子も子である。こんなに苦しめられて、なぜもっと早く母から離れなかったのか。逃げなかったのか。これが洗脳か。2018/10/28
ステビア
25
大女優も家ではガイキチ毒ママ。さもありなんという気もするが…。結構好きな役者だが見る目が変わるな。著者には幸せな人生を送ってほしい。2020/12/31
barabara
22
今まで読んだ毒親物では一位に入るほど、毒親というより、単なる狂気の撒き散らしに振り回される娘や周囲が気の毒すぎる。娘もかなり病んでる印象があったが、この本の内容を信じるとすれば、病まずにはいられないと思った。後輩、気持ちが高ぶりすぎたせいか、若干意味不明な内容や語りがあったが、それも致しかなし、と思えるほどの想像を超えた毒された人生、終いには本気で母親に腹が立ってきた。狂気を演じたら天下一品、そういう意味では本物の女優魂という事になるのだろうか。2012/05/15
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