内容説明
「私の親戚に1軒だけ東北弁の家がある」代々土佐に住む安岡の一族が、なぜ遠い北国に渡ったのか。歴史を遡った著者は、幕末維新を駆け抜けた安岡3兄弟にだどりつく。戊辰戦争で戦死した長男覚之助、吉田東洋を暗殺、刑死した次男嘉助、自由民権運動に関わった三男道之助。膨大な資料と綿密な取材で安岡家の歴史をひもとき、同時に激動の時代の全貌を鮮やかに描ききった巨編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さっと
5
「その一家のことを『奥州の安岡』と呼んで、私は子供の頃から、ときたま聞かされていた」―土佐の郷士を祖先に持つ著者の親戚に、一軒だけある東北弁の家。その歴史をひもとくと、幕末の動乱に身を投じた安岡三兄弟の存在があって・・と、個人的にこれほど興奮させられる題材も珍しい。一般的な史実の中に自身のルーツを置くことで、歴史とは、なんと生き生きとしてくるものなのだろう。歴史のおもしろさ、奥深さを知る一冊。2013/01/11
モリータ
4
便覧の紹介を入り口にすると、なかみの楽しみ方に気づくまでにいつもの倍ぐらい時間がかかるな。それにしてもそうスムーズに読めるものでもないので、年始にいきなりつまづいた感があるが、終盤はまぁ普通になったかな。『おーい!竜馬』と日本史の用語集を脇に置いて読むと吉。2012/01/06
Soichiro
2
いやはや、読み応えのある本です。著者の題材に対する情熱はひとかたならないものがあります。2013/05/25
アンコ椿
1
読み応えあるな。よくぞここまで資料を集め、書き込んだものだと感心する。2013/02/13




