内容説明
平凡無垢な青年ハンス・カストルプははからずもスイス高原のサナトリウムで療養生活を送ることとなった.日常世界から隔離され,病気と死が支配するこの「魔の山」で,カストルプはそれぞれの時代精神や思想を体現する特異な人物たちに出会い,精神的成長を遂げてゆく.『ファウスト』と並んでドイツが世界に贈った人生の書.
目次
目 次
まえがき
第 一 章
到 着
三十四号室
レストランで
第 二 章
洗礼盤と二つの姿の祖父のこと
ティーナッペル家で。そして、ハンス・カストルプの倫理状態について
第 三 章
謹厳なしかめっつら
朝 食
からかい。臨終の聖体拝受。たちきられた上きげん
悪魔(satana)
頭脳明快
一言失言
もちろん、女さ!
アルビンさん
悪魔(satana)ぶしつけな進言をする
第 四 章
必要な買いもの
時間感覚についての余談
フランス語の会話をこころみる
政治的にうさんくさい!
ヒ ッ ペ
分 析
疑問と考察
食事中の談話
昂じる不安。二人の祖父のこととたそがれの船あそびについて
体 温 計
第 五 章
永遠のスープと突然の明るさ
「ああ、見える!」
自 由
水銀の気まぐれ
百科辞典
フマニオーラ
探 究
亡者の踊り
ワルプルギスの夜
訳 注