内容説明
ロス市警のみならず、FBIからも激しい妨害と警告を受けるボッシュ。孤独な捜査を進める彼に貴重なヒントを与えてくれたのは、今は全身不随の身となった元刑事のクロスだった。が、その身辺にも危険が迫り……。たくさんのもつれた糸が絡み合い、人の心の闇を炙り出す! 現代ハードボイルドの最高峰!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
432
【原書】読後感、最悪でいながら希望も見えるラスト(詳細はまぁ読んでみて)。「世の中ロクなもんじゃない、だからこそみんなスイーツが必要なのよ」とDuper'sのウエイトレスも言う。文字通り誰を信じていいのかわからない世界。そんな中で、それぞれたったひとりの女性を愛し続ける、ふたりの男たちが愛おしい。実際に読んだのは:https://bookmeter.com/books/114996242019/08/15
ケイ
134
何冊読んでも、最後には口を開けて「あっ」と言ってしまう。ロスに生きるハードボイルドな男は、心に闇を抱え傷つき震える人生であっても、苦しみながら必死で震える手をのばすと、必ず誰かが手を差し伸べてくれる。それを急に離されることになっても、気付くとまた誰かが握ってくれる。『What a wonderful world』の歌の使われ方には、ため息が出た。だからこそ訳者には言いたい「これこれ、男衆」なんて事を、スーツを着たスタイルのいい黒人女性刑事に言わせるなんて頼むから避けて欲しいと。2018/03/03
紅はこべ
125
ボッシュのの魅力の一つは人種的、性差別的偏見がないところだろうな。本作の女性の刑事、記者、弁護士、元妻たちは、だから、文句を言いながらも、ボッシュに協力する。訳題はルイ・アームストロングの歌の歌詞から、原題はラストの洞窟での捜索のシーンから。どちらも捨て難いが。2019/07/09
miri
68
ボッシュという主人公は、知略を巡らせ謀を全うするということではなく、本人に魅力があり、皆ができる限り手助けをしてくれるというタイプ。途中から読んだ故に、そうなるまでのエピソードを知れず、ムズムズ。去っていってしまった妻、行方不明の恋人、障害者の夫に寄り添う妻。女性が一種優美で聖性を備えたもののように描写されている。ハードボイルドでは、女性はやはりヒロインなのだ。2020/02/11
KAZOO
65
やはり最後は、ということでいつも安心して読めます。ただ最後まではらはらどきどきさせてくれるのは作者の読者に対するサービスでマンネリ化を防いでいるのでしょうね。感心します。今までは組織で動いていたのが、これ方は様々な人脈などを活用していくようです。今後も楽しみです。2015/03/16
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