中公文庫<br> 亀と観覧車

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中公文庫
亀と観覧車

  • 著者名:樋口有介【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 中央公論新社(2018/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122066298

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内容説明

ホテルの清掃員として働きながら夜間高校に通う涼子、16歳。家には、怪我で働けなくなった父、鬱病になった母がいて、生活保護を受けている。ある日、クラスメイトからセレブばかりが集う「クラブ」に行かないかと誘われる。守らねばならないものなど何もなく、家にも帰りたくない。ちょっとだけ人生を変えてみようと足を踏み入れた「クラブ」には、小説家だという初老の男がいた。生きることを放棄しかけている親を受け入れ、人と関わらず生きる日々を夢見てきた涼子は、自らの人生に希望を見出すことができるのだろうか――。33万部超のヒットとなった『ピース』の著者が、原点に戻って描き上げた、一筋縄ではいかない一気読み「純愛」物語! 彼女は何をしたのか――このラスト、あなたならどう読む?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

散文の詞

159
自分の置かれた状況を淡々と受け入れる少女。 少女が得た僅かなぬくもりがこれからの少女を救うのでしょうか?それとも、したたかさとかになるのでしょうか? タイトル通りに観覧車や亀が出てきます。それぞれが何かを現しているのもいい感じです。 谷崎潤一郎生誕百三十周年記念作品だそうですが、どちらかと言えば純文学なんでしょう。 空白を利用した文章(最初は、脱字かと思った)などは、斬新でした。 2022/05/26

Kazuko Ohta

21
どうしようもない両親と暮らすのは、夜間高校にかよう娘。彼女を救ったのは末期癌で余命一年の小説家。括弧内の句読点を排除した会話、および空白の括弧内。実験的小説とはこういうものかと面白みは感じましたが、如何せん設定そのものを私は生理的に受け付けられません。彼女が祖父ほども年齢の離れた男性のもとへ走る心情を否定する気はないけれど、相手はいわばロリコンだと思うから、それを詳細に語られるのは気持ち悪い。読後に妙に生々しさだけが残ってしまいました。純愛はこんなふうに生々しくあってほしくはないと思うのは理想論ですかね。2018/09/03

HERO-TAKA

17
単行本にて既読。樋口有介先生の逝去に合わせて。本編中に登場する南馬先生の経歴は樋口先生の人生そのものであり、そのエピソードをエッセイや対談などから聞いていた身としてはここまでそのままに書いてしまうことに驚いた。南馬の女性関係の件までそのままだったらすごいが、さすがにそれはないだろう。単行本は谷崎潤一郎生誕百三十周年記念作品ということもあり、自伝的な内容、性や美意識などを作品内に遺す試みをされたのかもしれない。樋口先生の最期は南馬と同じ沖縄であったが、南馬のように幸せのなかで逝くことが出来たことを願う。2021/12/05

かごめ

10
谷崎潤一郎生誕130周年記念とあるが、生ぬるい官能小説。2019/07/25

イシカミハサミ

4
驚くほど地に足がつかない小説。 普段の樋口さんなら もっと街の描写とかでなんとか地上を保つのだけれど、 この作品に関してはちょっと少なめ。 内容はもう、 一つの作品に纏められるのは今なら樋口さんだけだろうな、 というぐらいの代物。 樋口節を堪能したい方以外は馴染まないかも。2018/11/10

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