- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
日本で一番信者数の多い浄土真宗。宗祖・親鸞の浄土教信仰は、法然から教えられたものではあったが、あくまで出家の立場を保ち、しかも戒律を厳格に守った法然は自らの生き方のモデルにはなり得なかった。六角堂に籠もる以前から、あるいはその時点から、聖徳太子に対する信仰が親鸞に存在したなら、非僧非俗の聖徳太子こそが親鸞の生き方のモデルといえる。80歳を超えてから、親鸞は法然の教えを『西方指南抄』につづるとともに、聖徳太子を讃える和讃を作り続けた。それは、自らの信仰の根本を改めて認識する作業だった。親鸞の信仰は、法然からだけ与えられたものではなく、日本仏教の基礎を築いた聖徳太子こそ、その核心に位置づけられていたのだ。親鸞が残した和讃や妻・恵信尼の手紙、『本願寺聖人伝絵』などから、浄土真宗の源流は聖徳太子にあることを読み解いていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
18
親鸞が聖徳太子を尊敬していたのは有名な話です。しかし、太子が信奉した「法華経」について親鸞が沈黙したのは何故か?親鸞の著書には皆無と言ってよいほど法華経の記述がなく、疑問を持つ人も多いと思います。私も以前、その辺は気になった事がありました。本書の答えは「聖なるものを目指しながら俗の世界を生き抜く」という在り方を親鸞が聖徳太子に求めたからというもの。親鸞は教えは法然に心酔しつつ、教えの実践モデルを在家であった聖徳太子に求めたのでは?と島田氏は指摘します。島田氏はあまり好きじゃないけど、この本は良かった。2018/11/25
すうさん
2
これは難解だ。仏教を日本に広めるきっかけとなった人物が聖徳太子であるが、皇太子という立場にあり日本の律令国家の基礎を作ったといわれているのに、その存在さえ不明瞭である。また親鸞も聖徳太子を師として仰いだにもかかわらず「教行信証」にも一言も言及していない。さらに最高の仏典として「法華経」を讃えているのだが、親鸞は沈黙したまま。親鸞もかなり謎が多い人物であり、さらに聖徳太子は伝説の人物。著者の島田裕巳氏は宗教学者として懸命にその関係性を解明しようとしてるが素人の私は太刀打ちできない。誰か優しく解説して~。2018/10/13
-
- 電子書籍
- ドラゴンの救世主【タテヨミ】第36話 …
-
- 電子書籍
- 脇役だって黙っていられない!【タテヨミ…
-
- 電子書籍
- 双子コンプレックス(分冊版) 【第2話】
-
- 電子書籍
- 三丁目の夕日 夕焼けの詩(13) ビッ…