創元推理文庫<br> ローズ・アンダーファイア

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創元推理文庫
ローズ・アンダーファイア

  • ISBN:9784488252052

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内容説明

1944年9月。英国補助航空部隊に所属する飛行士のローズは、戦闘機を輸送する途中でドイツ空軍機に捕まり、航空基地に連行された。そしてスパイの疑いをかけられ、主に女性を収容しているラーフェンスブリュック強制収容所に送られてしまう。飢えや寒さに苦しみながら、苛酷な労働に従事するローズ。地獄で見つけた支えあえる“家族”と生き延び、窮地を脱するための意外な方策とは――。MWA賞受賞作家が描いた、戦争に翻弄される女性たちの強い絆と闘い。日記や手紙で構成された、先の見えない展開の果てに待つ圧巻の結末が胸を打つ傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

91
前作で響いてこなかったのに、次作も読んでしまった。今回もまた入りこめなかった。2020/05/30

54
「もうほかのだれにも同じことが起こってほしくない。もう二度と。」これはきっと原作者であるエリザベス・ウェインの願いだとも思いました。コードネーム・ヴェリティほど悲惨ではなかった結末に救われた。2018/09/10

oldman獺祭魚翁

53
帯の惹句に間違いなし。これは前作「コードネーム・ヴェリティー」を超える小説だ。荒れたヨーロッパの大地を詩的に唱い、素晴らしい詩を多く挟み込んだ、著者の表現力に脱帽する。2018/09/22

つちのこ

42
前作『コードネーム・ヴェリティ』は錯綜する内容に苦戦しながら読了したが、姉妹編ともいえる本作は、ひねりも少ない直球勝負のスピード感溢れる描写に救われ、テンポよく読み切ることができた。前作のヒロイン、マディが脇役で登場したり、収容所監視員のアンナが重要な役割で絡むところも憎い演出。ラーフェンスブリュック収容所でのナチスの残虐行為は生還者による証言をもとに描かれており、フィクションといえども、そのむごさは戦慄の内容。アウシュヴィッツでのメンゲルによる人体実験は有名だが、ここでもウサギと呼ばれる少女たちへの⇒2024/05/25

りつこ

42
天真爛漫なアメリカ人のパイロットの少女がドイツ軍に捕らえられ強制収容所に入れられてしまう。そこでの日々はまさに地獄。それでも捕らわれているポーランドやロシアの少女たちと友情を結び協力しあい知恵を出しあって生き延びようとする。こんな地獄のような日々を救うのは想像力とユーモアの反逆心。ローズの覚えている物語や詩を聞きたがり、彼女の創作する夢物語に群がる少女たちは本当に尊い。職長という立場にあっても良心を残し残酷に振る舞わなかったアンナにわずかばかりの希望を感じた。それにしてもしんどい物語だった。2018/12/01

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