内容説明
美貌、知性、家柄、色じかけ……。女としてのあらゆる武器を使い、ただひとりの男をめぐって争った江戸城大奥は、八百屋、魚屋、農家の娘とさまざまな出自の側室を抱えていた。恐妻家将軍秀忠に愛されたお静の方、家光に還俗させられた尼僧お万の方、教養と知性で綱吉を虜にした右衛門佐、三人の女性をとおして大奥の真実を描いた異色時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
文句有蔵
4
よしながふみの漫画、男女逆転「大奥」の原作を読むかの如くであった。よしながふみを既に読んでいるので新鮮味はなかったが、それはこちらの本のせいではない。誰が誰の養子になったとか、嫁いだとかを語っているので、その点が煩わしく思ったが、それ以外は「さもありなん」が、「かくあろう他はない」とまで思うほどよくできている。秀作。2014/01/07
KIYO
1
[Kindle]秀忠(お静の方)・家光(お万の方)・綱吉(右衛門左)の頃の大奥のお話。以前、ドラマなどでもやっていたので有名なお話です。久しぶりの歴史。まぁまぁでした。2015/06/28
せぴあ
1
会津の保科正之の誕生の裏にはこんな話があったのか。よしながふみの男女逆転の大奥に出てくるお万の方と右衛門佐が出てきて面白かった。それにしても、綱吉はどうしようもない将軍なのだなあ。節操がなさすぎる。男より女の権力闘争の方が恐ろしい。2014/01/22
まり
1
時代物は、ほとんど読むことはないんだけど大奥だけは別。めちゃ好き。ドラマから、ハマり出したけど…この小説も、わかりやすい時代の話だったので読みやすく面白かった。大奥は本当に今では考えられない女の世界。やられたら、やられるだけ。仕返しと言うものは、ほとんどなく…。やられる前に、どれだけうまく立ち回り自分の立場を確保することが大事だなぁって…。しかしいつの時代の男性も女性が好きだなぁと思ってしまう。2013/02/21
ディアレオン
1
この前、大奥の真実的なものを読んでからのこの「大奥」。本当に女は怖い。こんな女社会では私はやっていけないです。。。それにしてもかの有名な徳川将軍は変わり者が多かったんだなぁ。来年の大河ドラマ「江」の予習も少しできた。2010/10/10