内容説明
信じた友の、命を賭した凶行。晴之の成功は、日陰に生まれ落ちた者たちの悲願に変わった。哀しみと期待を一身に背負い、悲壮な決意で道を切り開く晴之。そして、彼に対して深い理解を示しながらも執拗に追い詰めていく誠一郎。ついに二人が対峙した時、運命は優しく微笑むのか、それとも――。人が人として生きる意味を問う感動巨編、完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
91
なんという結末か。いや、そうなる気はしていたのだ。でもなんとか主人公に幸せになって欲しくて、その予感を頭から追い払いながら読んでいた。小狡くうまく立ち回って幸せをつかむことを潔しとしない誇り高き男にはこの結末しかない。だからこそ切ない。白川流滅びの美学に酔いしれた1600ページ。2015/07/10
相田うえお
79
★★★★☆ 登録忘れ。読友さんの見てたら「あっ!」と思い出しました。ありがとうございます。長いけど引き込まれる作品でした。
UK
24
えー!そうなっちゃうの!?という終わり方。すごく面白く読んだのだけど、筋書はどうもだなあ。特にあの元刑事、一度会って文句を言って…回し蹴りっ!温厚篤実で誠実な人物として描かれているのだけど、なんだかとっても視野の狭い自己満足のオヤジに見えてしまう。刑事辞めたんだから別の見方はできないの?一生を賭してやったコトの結末がこれ?それで美里は満足したと思う?もやもやするー。分厚い4巻、十二分に楽しませて頂きましたが、なんかとっても不満(笑)。確かに他の作品も読みたくなる魅力はあるんだけどね。次は頼むぜ白川さん。2014/05/01
Aiichiro Nakajima
21
冬になる前にどうにか読み終えた? 白川さんのハード&ロマンスは心にささる☀️2018/11/10
ヨーコ・オクダ
19
文庫4分冊のラスト。最後はちゃんとザ・白川作品的な感じに戻ってくれたかな、と。じわっと涙が湧いてきたりね。いつもの白川ワールドの主人公って、もっと真っ直ぐでブレずに、最後まで「オトコ」て感じが多いのに、桐生は何となく途中でズルい時期があったような気がして「かっこエエー」と思えなかったのよね。今回の作品で他人に迷惑をかけることなく、一本筋が通ってたのって、堀峰ちゃうかしら?その他の準メインキャラは、やっぱり何か引っ掻き回してる感があったし…。ま、予想がつくラストやったけど、白川節を堪能できて良かった♪2016/12/27