内容説明
赤穂事件に端を発し、扇野藩にお預けの身となった旗本・永井勘解由。紗英は勘解由の監視役ながら、彼のやさしさに惹かれてゆく。だが身分を隠した大石内蔵助が訪ねてきて――扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。
※本書は、2015年12月に小社より刊行された単行本を上下に分冊の上、文庫化したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Smileえっちゃん
51
永井勘解由と苦難を共に生きる紗英は強く美しく聡明な人。永井の人を思いやる武士としての矜持を持った生き方、素敵です。又、討ち入り後の永井の置かれる立場を案じての、大石内蔵助の優しい心配り。子供を持つことで、生きる道を選んでとった行動。永井を江戸に逃がす為、浅野家と吉良の家臣たち。武士とはどうあるべきかを考えさせられます。今まで知らなかった忠臣蔵、フィクションであれ広がりを感じます。「人は生きていることを願ってくれる人の思いに支えられて生かされている」深い言葉です。葉室さん、もう再読していくしかないのですね。2020/12/16
ユメ
40
上巻は、大石内蔵助らのことを義のために死ぬ男だと捉えていたが、読みが浅かったとしみじみ思う。彼らは「どう生きるか」を突き詰めていたのだ。討ち入りを決行することによって今世では命を落とそうと、義を貫けばその精神は子々孫々語り継がれ、永い時の中で生き永らえる。忠臣蔵の物語が今でも愛されていることを思うと感慨深い。そして、討ち入り後の勘解由の生き様も見事だった。「武士たれども、ひととしてひとを慈しむ思いがなくてはならぬ」という言葉が忘れがたい。この物語が史実であればよかったのに、と思わずにはいられなかった。2018/12/15
えみ
38
はだれ雪が予感した、もうひとつの忠臣蔵。浅野内匠頭の最期の言葉を巡り、扇野藩へお預けの身となった旗本・永井勘解由。赤穂浪士の動向が彼の生殺与奪の権を握っている最中、忍んでやって来たのがなんとあの大石内蔵助だった。扇野藩より勘解由の監視役を命じられていた紗英だったが、大石と面会した彼の「義を見てせざるは勇無きなり」な姿勢に決意する。何があっても支えていこうと…。そして運命の日は訪れた。2人の身に迫る危機、武士として、人として、義を全うするとは生きることか、死ぬことか。鮮烈な覚悟が美しい情景を心に残した1冊。2025/11/11
さよちゃん
34
良かった!下巻は一気に読んじゃいました。紗英さんが素晴らしい。妻として凛とし そして母は強し!討ち入りを果たしたこの時期に読めた事も良かったのかも知れません。読み終えた今もまだ余韻が残っています。討ち入りを果たした後 勘解由の立場を案じて内蔵助がとった行動やまた吉良上野介側の武士の協力、そして勘解由を密かに助けようと尽力を尽くす人達。心を尽くすこととは…人としてどうあるべきか?すごく素敵な作品を読めた事嬉しく思い 同時にもう葉室さんの作品が読めないんだなって改めて残念にも思います。はだれ雪の題名に納得。2018/12/17
ギンちゃん
31
鮮やかで華々しくすらある散りいく者、美しくもなく汚泥にまみれても生を全うしようとする者、その在り方にどうしようもなく魅せられる。人と人の不可思議にも思える縁、己の中に見つける『こう在りたい』という心情。どれもが、それぞれの生き方であったのだろう、と思う。 今の自分の生き方を考え、照らしながら読み進められた作品でした。2018/12/22
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