内容説明
ひなたやゆうひとともに「銀の箱舟」に身を寄せることになった宗太。そこで、宗太はもう1人の「かぐや姫」に出会い――? 物語はクライマックスへ!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
12
銀の箱舟と日々を過ごし、戻った始まりの場所で様々な真実が明かされ最後の戦いが始まる今巻。 誰にも願いがあり、その願いの為に激突し命を削り合う。そんな愚かにも哀しい衝突の中、宗太とひなたが必死に自分達の未来をつかみ取るべく奔走する今巻。誰もが幸せになれる訳じゃない、だけど確かに幸せになれる誰かはいる。そんな哀しくも優しい結末が待っている巻であり、彼等が選んだ選択が読者にも何かを問いかけてくる、そんな気持ちにさせられる、独特な雰囲気のある巻である。月が見守る中、踏み出す彼等の未来に祝福を。 うん、面白かった。2019/07/31
ツバサ
12
最終巻。広げた風呂敷をきちんと畳んで終わらせたので、読み終わった後は満足感がありました。そして、嬉しいような悲しいような複雑な気持ちでしたけど美しい終わりだったのかなと思いました。2017/09/19
ぶなぶな
9
完結。アルテミスコードとは、ムーンチャイルドとは何なのか。かぐや姫はどういう存在なのか。杏奈の背負っていたものとは。諸々の真実が明らかになり、宗太はそれを知った上で、自分が守りたいものの為に行動に踏み出す。大体のことはきちんと語られ、宗太とひなたが共に歩き出すことが出来たので満足です。結局のところ二人の物語ということかな。ただ、孤独なのは杏奈も一緒だったはずで、それでも最後まで誰かに優しくあった彼女のことを思うとなんともいえない心境になる。ともあれ綺麗な終わり方だった。2019/02/28
リク@ぼっち党員
8
「やさしい」というのが、鴨志田さんにとってとても大事ものということがわかったのがまず良かった。世界はやさしくないと知っていながら、「やさしい」人になりたいと願う姿はこうして受け継がれていたのか。月とかぐや姫を巡る物語、完結。アルテミスコードの秘密と人類の存在意義。一人で世界を支え続けた少女の祈り。全てをキッチリ描ききってくれた。世界の秘密はひなたの重力制御よりも重いけど、一人じゃないから、二人で重さを分かち合えるからきっと大丈夫。やさしくない世界を、それでも二人で乗り越えていくことを願って2019/10/30
た〜
8
終盤にかけてやたら壮大なあるいは荒唐無稽な展開になってきた割に普通にハッピーエンドでした。2012/10/05