内容説明
「鬼役」の坂岡真、渾身の新シリーズ発進!
火盗改の駆け出し侍が、個性豊かでアクの強い仲間たちと江戸の巨悪に敢然と立ち向かう。
九代将軍徳川家重の治世。越後新発田藩の浪人の息子・伊刈運四郎は、直参旗本・坂巻讃岐守に中小姓として召かかえられるが、出仕初日から御先手筒(鉄砲)組二十四番の手伝いを命じられる。
筒組二十四番は火付盗賊改の助役代理を命じられていて、運四郎も火盗改の見習いになってしまったのだった。
初仕事は、口から鯖の尾鰭が飛び出した血腥い屍骸の検分――。
火盗改本役の弓組二番は優秀な人材が集められたエリート集団。
かたや、筒組二十四番は出世とは無縁な外れ者ばかり。
博打にのめり込んでいる者、金勘定にやたら細かい者、記憶力だけは抜群に良い者、変装に長けた者などなど、個性的でアクの強い連中がいがみ合うが、顔に大きな刀傷がある供頭・杉腰小平太がまとめ上げて、難事件に立ち向かう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
88
火盗改しノ字組「真っ向勝負」1巻。初出仕日、いきなり用人頭に殺しの現場に行くように指示された伊刈運四郎、その後も訳もわからずあちらこちらに、やっと火盗改の一員認められるも筒二十四番火盗改の掃きだめ「しノ字組」さてさて今後どの様な試練活躍があるのか楽しみな新シリーズです。2018/10/13
ベルるるる
21
面白かった! 沢山の登場人物がいるけど、みな個性があって、おまけに綽名もあって愉快。ほとんど登場しないような小さなキャラまでしっかりしている。主人公が若さゆえに必死なのもいい感じ。まだ綽名はない。がんばれ運四郎!2019/05/08
じお
6
★★★☆☆ 無事に士官の道が決まったと思っていた伊刈運四朗は、何故か殺しの現場にやられ、火付盗賊改方、通称「しノ字組」に配属される事になる、漫画的捕り物時代小説第1巻。表紙イラストから漫画的なお話と期待して読みましたが想像通りの内容で中々楽しめました。若さ溢れる熱血漢の主人公に、あぶれ者の寄せ集めの仲間達、それをまとめる有能訳アリの強面親分、分かりやすく味付けがされた漫画キャラのような人物たちが織りなす捕り物帳といった内容で、突っ込みどころはあれどシンプルな面白さがあると思います。2019/01/21
ひさか
6
2018年8月文春文庫刊。書下ろし。シリーズ1作目。配属後もほったらかし状態の運四郎が可哀想だ。可哀想な状態が4/5まで続き、ラスト1/5のし丿字組登場で活躍するのだが、ちと活躍場面が少な過ぎる。やはり可愛そうだ。2019/01/14
goodchoice
5
物語の中盤まで主人公だけが空回りしていてあまり面白いと感じなかったが、最後は何とか組全体でまとまり、メデタシとなった。第1巻だからしょうがないのか。2018/11/20