内容説明
時は古代、空白の四世紀――未だ神話が綴られる神秘と幻想の時代。真人と常夜が誓いを交わしたあの激戦から一月後。まつろわされたクラカヒメこと少女アスラウグと《鬼》の姫マウラに振り回される真人の元に、奇妙な狐耳の女神アメノウズメが現れる。彼女はある荒神霊に狙われた神倉の都を援けて欲しいと真人に懇願するが――。過去と現在が交錯する新たなる創世ファンタジー、待望の第二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
空箱零士
10
★★★★☆ 強い者も弱い者も、いつか必ずどこかで間違える。逆に言えば、その一点においては、強い者も弱い者も平等で、同類なのである。強い者であること、あるいは弱い者であることが、残酷な世の中を生きるにおいて、正しさの担保にならないというのなら、たった一つのシンプルな願望によって、つまりは己の在りたい生き方をもって、生きればいい。しかし、強いも弱いも、ただそれだけでは、間違いを呼び起こしてしまうから。だから、手と手を取り合い、共に歩むのだ。それぞれの間違いを正しあって。それぞれの在り方の美しさを輝かせあって。2018/08/08
真白優樹
7
まつろわした女神、アスラウグが騒動を齎す中、新たな女神が救援を求めてくる今巻。―――大切なのは、間違いの先に見出すもの。 人、鬼、そして神。種族としての垣根が意味をなさぬ誰もが平等だった混迷の時代。そんな時代の第二幕、かつて間違えた者達が思い見つめ、自らの道を見出す今巻。常夜は全てを抱え共存を願い、アスラは真人の槍になる事を望み、真人は圧倒的な力で道を切り開く。神話の最前線というに相応しい、常識外れの世界観と戦闘が齎す熱が半端ではなく心地よい巻である。さて、かの童子の動きとは。 次巻も楽しみである。2018/08/09
イシカミハサミ
4
まだ2巻だし、もう少しリズムよく刊行してほしかった。 ほぼ忘れていた。 設定……○○○ 主人公……○ それ以外……× 1巻はまだ結末は受け入れた記憶があったので、 ノリが苦手なのは覚えていたけれど読んでみた。 けど今回はオチも好みじゃなかったので、 つぎには進まないと思います。 面白い古代ファンタジーが読みたい……。 この設定だけ貰って誰かが書いてくれないかな。2018/10/05
リク@ぼっち党員
3
人も鬼も神も等しく間違える。だからこそ共に手を取り進んでゆける。間が空いて忘れてるとこも多かったけど、それを補って余りある熱さだった。天津倶羅伽比売命、改めアスラウグがメイン。戦いが全てだったゆえに、まつろわされた現状を持て余す。悩み間違えながらも、真人の弱さと強さに当てられて自らの望みを見いだせてよかった。そして常夜は憎しみを認め、それでも共存を目指す。その選択は人の可能性を無条件に信じた神の傲慢でありながら美しい。真人と常夜は仲間と共にどのように望みを叶えていくのか。続きは早めにお願いします(小声)。2018/08/04
ちゃか
1
元クラカヒメ、ことアスラウグ。 あの戦いの後、真人に縛られていた女神。 滅びゆく神話世界を渡り歩き、極東までたどり着いた乙女。 幼い頃に見た夢、抱いた願いの為に旅をして、戦い続けて敗れた後に死ぬこともできず自暴自棄になっていた彼女。 諦めの淵から浮上して、新たな願いを抱けるようになったのは何よりです。2019/06/02
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