内容説明
オイルショック以降の「石炭見直し」を反映して、巨大な石炭火力発電所の建設が各地ですすめられている。しかし、排出されるバイ塵や重金属による環境と健康破壊の激化はさけられそうもない。本書は、石炭火電について諸分野の専門家が検討を加えるとともに、火電誘致などにみられる巨大開発を問い直し、地域開発の真のありようを提言する。また、各地の建設反対運動の報告もおさめる。
目次
基調講演 九州における海と乱開発(田尻宗昭)
テーマ別報告(石炭火電の大気汚染問題;石炭火電の農業への影響;石炭火電の漁業への影響;石炭火電の重金属の影響;住民の健康問題;電源開発と電力需給問題;石炭火力発電所の経済効果;開発と環境権訴訟)
特別講演 地域開発と住民自治(宮本憲一)
現地報告 いま、石炭火電立地点では(火電建設計画と住民運動;ハンストで亡くなった松本さんのこと;芸南三火電阻止の闘い;阿南市における反公害運動;三隅巨大石炭火電計画と住民運動;松浦火電と住民運動;陸前高田報告)
火電問題資料