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内容説明
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動物園にはいろんな家族がいます。でもペンギンのタンゴの家族はちょっと違っていました。
ロイとシロのパパふたりとタンゴ、それがタンゴの家族なのです──。
ロイとシロのおすペンギンは、いつからかお互いに気に入り、カップルになりました。一緒に泳いで一緒に巣づくりして、いつも一緒にいました。
ところが、他のカップルは、ただ一緒にいるだけでなく、どうやら巣の中で何かをあたためている模様。しかもそうこうしているうちにそのあたためたものがかえって赤ちゃんペンギンが誕生しているではありませんか。
ロイとシロは、近くにあった卵の形をした石を拾ってきて、さっそく毎日毎日交替であたためはじめました。でも石のたまごはちっともかえりません。
そんな様子を眺めていた飼育員がはたと思いつきます。
他のペンギンカップルが育てられなかったたまごをそっとふたりの巣においてやります。そして、ふたりにしっかりあたためられた卵から、タンゴが生まれたのです──。
ニューヨークにあるセントラル・パーク動物園で実際にあった話を絵本にした『and Tango makes three』の邦訳版です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
377
文はジャスティン・リチャードソン(医学博士)とピーター・パーネル(脚本家)。絵はイラストレーターのヘンリー・コール。ニューヨークのセントラルパーク動物園にいるロイとシロ、そして彼らの子どものタンゴというヒゲペンギン一家のお話(実話)。ペンギンのオス同士のカップルが他のペンギンが放棄した卵を孵して育てるのだが、それがごくごく自然なものとして受けとめられている。すなわち、そこに奇異な目は一切ない。絵は、ペンギンたちの様子が可愛いといえばそうだが、とりたてて特徴は感じられない。可もなく不可もなしといったところ。2023/11/28
zero1
193
普通とは何だろう?本書のようにペンギンではなく人間だったら?もし、あなたの親が両方とも男だったら受け入れる?多様性社会なら当たり前かも。保守的なカトリック信者なら、この内容は受け入れられない?差別や家族、社会のあり方を【学ぶ】より、【慣れる】ことが我々には求められているのかもしれない。それなら思考が固まってしまった大人より子どものうちにこの作品を読むべき。簡単なようでいて深いテーマで描かれている。2020/07/02
k sato
122
NYの動物園で起きた感動の実話。ロイとシロはオスのペンギンで同性カップル。仲睦まじい姿は異性カップルと遜色ない。彼らは、異性カップルが巣営し、抱卵する様子を真似る。その様子をみていた飼育員は、異性ペアが産み落とした卵を二羽にあたためさせた。すると、メスのタンゴが誕生する。そして、パパ二羽による育児が成功した。現在、育児放棄などがあった場合に、里子に出すこともあるという。保護と繁殖を担う動物園としては適切な措置だ。しかし、自然界では、ありえないだろう。ペンギンもヒトの世界も同性愛には厳しいということか。2022/11/17
ネギっ子gen
110
『ぼくはイエローで――』にて紹介された、実際にあった話。ニューヨークのセントラルパーク動物園で恋に落ちた二羽のオスのペンギン。二羽はロイとシロ。アゴヒモペンギンで、名前の由来は、くちばしの下に黒い線があり、まるで帽子の顎ひも。この絵本は、英国の保育業界では「バイブル」のような扱いになっているとか。では、ブレイディさんの本より、ちょっと引用。<子どもたちには、誰と誰が恋に落ちるのは多数派だが、誰と誰が恋に落ちるのは少数派、みたいな感覚はまったくない。「誰と誰」ではなく、「恋に落ちる」の部分が重要なのだ>。⇒2020/11/21
匠
97
自然界には1500種以上もの動物において同性愛が観察されている。またペンギンはオスも卵を温める本能を持っていて決して珍しいことではないのだが、アメリカのセントラルパーク内の動物園で起きた出来事だから話題が大きくなったのだと思う。そんなことを踏まえて読んでも、オス同士のペンギンの仲睦まじさや、卵のつもりで来る日も来る日も石を温め合う姿にはじわっとくるし、飼育係が与えた他のカップルの産んだ卵を二羽で交代しながら温め、ひなを孵すという光景は感動的だ。ただひたすらに単純に愛情を描く絵本、もっと増えたらいいと思う。2013/07/27
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