内容説明
『日常診療における精神療法:10分間で何ができるか』に続く「10分間シリーズ」第2弾。本書では,うつ病と持続性抑うつ障害に対象を絞り,短い時間でも実践できる精神療法的アプローチについて解説。
豊富な知識と経験を持つ執筆陣が,普段の挨拶や態度,患者の心に響く伝え方,投薬に添える言葉,日常生活に対する助言など,日常診療で行える様々な工夫をまとめている。
多様化・難治化するうつ病治療のヒントを得られる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
69
精神科医だからうつ病くらいサクッと治せるのかと言われると、これが難しい、奥が深い。森田療法の中村敬先生が編者になり17人の治療者の外来診療のコツを集めている。全員濃い個性派揃い。薬を使わず、睡眠と運動で治療していく井原裕先生が印象的。但し、人生相談には乗らない、去るものは追わないとハッキリしてる。薬も飲みたくないし運動もしたくないけど治してという患者さんに苦戦してるので少し気が楽になる。真似できないけど。樋之口潤一郎先生の気分変調症治療も役に立った。やっぱり時間かけて付き合うしかないのね。2020/01/19
つなぐ
3
診察時間として与えられた10分間の面接で何ができるかという事を、それぞれの医師が自分の治療スタンスを書いています。それほど10分間の治療にこだわっている印象はなく、どちらかというと、どういう精神療法がうつ病に適応可能かを複数の著者が語っています。でも、うつ病の精神療法なんて治療者の数だけあるわけで、もっと10分間の関わりをいかに実りあるものにするかという事についていろいろな意見が読んでみたかったものです。2018/08/25
Asakura Arata
2
発達障害のところは参考になり、再確認できた。10分間診療では、生活上のアドバイスをして行くのがオーソドックスなやり方なのかなあとも思った。2018/08/19
snitori
1
複数著者によるオムニバス本。森田療法、認知行動療法、行動療法、生活指導、ポジティブ心理学など様々。各章は短く紹介程度で、実際に外来で導入できるほど細かく書いてない。ヒントと導入程度。いくつか面白い章があり、その点は収穫だった。2018/10/17
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