内容説明
散歩をすると 好きな唄を 想い出す。
散歩をすると 唄を好きだった事を 想い出す。
走るのでも立ち止まるのでもなく、歩く速さでリキまず行こう──爽やかなメッセージが静かに心に満ちてくる、繊細で優しい絵と言葉。
夏の
濃い影が好きだ。
私が
ここにいると
わかるから。
(「影」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
emi
56
散歩はなんだか、いい気分になれる。ひとりでもできるし、誰かともできる。近所でもできるし、旅先でもできる。変わらない景色もうれしいし、見たこともない景色も楽しい。何気なく図書館で目が合った一冊。コミックなんだけど、とても静かでささやかな風景を切り取っていて好き。ゆっくりと滴る水滴が小瓶にたまる様子を見つめているような気持ちになる。どんな季節も、散歩は楽しい。なんにもしたくないなぁ、とか、なんにもしないことにちょっと後ろめたいなぁ、なんて気分のとき読んでみるのがいいかもね。きっと、家のドアを開けたくなるはず。2017/02/12
へくとぱすかる
49
何と優しい線だろう。描かれるものがすべて爽やかに感じられる。コミックのような、画集のような、詩集のような。でも全体が一冊の「詩」であるような、ひたすら日常的な美しさを書き留めたような本。そしてテーマは散歩。子ども目線で書かれた、ちょっとしたストーリーは一服の清涼剤。「ああ、こんなことが私にも……」という言葉が思わず出そうな一冊。2014/11/21
kinkin
39
とてもやさしくてゆるい本。一度目より二度目、二度目より三度目・・・・読み方、感じ方が変わるのがわかっておもしろい。「僕の話」「部屋の中の散歩」が好きになった。こころが傷んだとき、読むのもいいかもしれない。本棚の隅に置いておきたいと思った。2015/03/21
はな*
17
とても好みの本に出会った時に、「これ、好き!」と大声で言いたくなる本と、ひとり秘かに眺めていたい本がある。この本は後者。紹介してくれた読友さん、ありがとう☆おーなり由子さんの『きれいな色とことば』の隣に並べたい一冊。2017/07/25
春が来た
14
ポケットに憧れを入れて歩こう! 散歩に こんなにも沢山の言葉が溢れてるなんて。歩かなければ 出会えない道がある。歩いたから気づくことがある。春も夏も秋も冬も 憧れを入れて歩きたい。大好きなうたと一緒に。2018/05/30