内容説明
建国以来のアメリカ政治の流れを，内政を中心に，外交や日米関係にもふれながら，丁寧に説明していく。歴史的展開のなかから，アメリカの政治・外交の特質を明らかにする。その動向が，絶えず世界中から注視されているアメリカの今後を考えるのに最適。
目次
第１章 独立と建国
第２章 民主主義の民主化と内戦
第３章 産業化と多民族国家化
第４章 「フロンティアの消滅」と人民党の挑戦
第５章 革新主義の改革と帝国主義化
第６章 第一次世界大戦と孤立主義の反撃
第７章 繁栄と大恐慌
第８章 ニューディールと第二次世界大戦
第９章 冷戦の開幕と恒常的軍事大国化
第10章 冷戦の激化とベトナム戦争
第11章 デタントと大きな政府の挫折
第12章 保守化と冷戦の終焉
第13章 冷戦終結後の政治と第三の道
第14章 保守の復活とテロとの戦い
第15章 黒人大統領とイデオロギー的分極化
終 章 アメリカ第一主義とエリートの敗北
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yo
6
アメリカ大陸への入植からトランプ政権の1年目までのアメリカ政治史をまとめた概説書。必要最低限の情報をぎゅっと詰めこんだ形になっており、その情報量はかなり豊富。特に、前回の大統領選から1年半ほど経過したタイミングで、改めてあの選挙及びトランプ大統領の1年を総括し、政治史の流れに組み込んだことは大きい。選挙直後から今に至るまで、巷ではトランプ大統領の異例さがかなり強調されているが、こうして巨視的に見れば、存外「もっとやばそうだった」大統領もいたなということに気づかされる。冷静にアメリカを見つめ直せる一冊。2018/05/08
きゃりーねくねく
0
主に20世紀以降のアメリカ政治史に関する入門的な教科書．小さい政府/大きい政府，孤立主義/国際主義の間で絶えず揺れ動くアメリカ政治の歴史がコンパクトにまとまっている．文献案内も助かる．2022/08/03
ホンドテン
0
図書館で、新川(1971/2018)の補足として。実に学部生向けテキストらしい俯瞰記述でこんくらい前提で知っとけな基礎把握に益す。クリントン以降の記述が厚く、21世紀も歴史となったのを痛感。ジャクソン以降の猟官制、マシーンの台頭と是正、ジム・クロウ制度による堅固な南部を基盤とした民主党の転換(90年代まで継続)、喧しいトランプが平凡に見える程、皆ぶれ幅が大きい。フィリピン保護と朝鮮併合がバーター合意だったのは教科書にもあったなとカリブ諸国へのえぐい干渉(海兵隊大活躍(笑)とともに今更、思い出された。2021/02/28
かるろす
0
昨年撤退した大学の儒教の教科書。アメリカ旅行を機に再び手に取った。 知識は現実と地続きになるといっきに面白くなる。実際に訪れて感じた雰囲気と書物の知識が縦横に繋がる感覚があった。2019/08/21
