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内容説明
社長は代替可能、空気を読まずに人事評価、脳の働きをすべて再現、AIを使いこなせない弁護士は失格――。自動運転やロボット、工場の生産など、いたるところで人工知能(AI)が活躍し始めています。2045年にはAIが人知を超えるシンギュラリティー(特異点)を迎えます。私たちはAIとどのように共存していけるかを考えなければならない時期に来ています。AIやロボットによって、人間の仕事の半分が代替される――。こんな予測を聞くと私たちは不安になります。本当にそうなのでしょうか。本書は、脅威を感じながらも、AIを受け入れ、AIに学び、共存への道を探ろうとしている人たちの姿を描きます。AIとの向き合い方から、人間の弱さや可能性の大きさが見えてきます。日経新聞の大型連載「AIと世界」を改題し書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西
19
AIの暴走、というよりも、やはり情報格差で貧富格差が広がることの怖さの方を感じた。GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)があらゆるものを独占していくのでは、その地位を守るために支配を更に進めるのではという怖さ。あるいは一縷の望みで、進んだITが全世界、全人類の平等性へとつながる可能性があるのかどうか2018/10/08
hk
19
『囲碁トップ棋士とAIの対局において、勝敗の面ではAIが圧倒。だが消費電力量の面では、棋士が20ワットであるのに対し、AIはなんと25万ワットとなっている。つまりAIは電力消費効率がすこぶる悪いのだ。このことは来るべきAI社会において、電力の供給システムが今以上に重要となることを示唆している』 といった塩梅でAIの長所と短所を紹介していく。本書は盛りだくさんのテーマを詰め込んでいるため、掘り下げは浅い。なのでAIに関するトピックスをざっくりと眺めたい人向きの書籍だろう。2018/08/15
BluePlanet
13
★3.5(3.12) 2018年6月発行。AIについて日経新聞の取材班が最近の動きを纏めたもの。さすが文系の記者がまとめただけあって、非常に分り易いが、中身は表面的。シンギュラリティを迎える2045年には、社会がどのようになっているかを、今の動きから考えるが、それにしても日本の動きは遅く、かつAIに関する教育意識もかなり低い。このままでは再先端をいくアメリカ、中国に日本が追い付けならないか懸念される。それにしても、イランが理系大国とは意外だった。これからはAIを駆使できる若者が社会をリードしていくのかも。2018/12/02
九曜紋
12
日本経済新聞の特集記事を書籍化したもの。執筆者個人の希望的観測などではなく、記者たちがAIの研究等に携わる人達を取材し客観的に記述したものなので、信頼性は高い。シンギュラリティが来る、来ないは別として、世の中は既に相当程度AIの支配下にあると見るべき。2045年までは大丈夫、という未来の話ではなく、「いま、ここ」にある問題。人口減少など、とかく暗くなりがちな日本の未来図だが、AIを敵視するのではなく、逆にAIを突破口にすれば希望への道が拓けるように思う。2018/06/26
Ryo
10
AIを知りたければ、欧米の大著を読んだ方がいい。ある程度理解した上でなら、それらより新しい情報を網羅的に教えてくれる本書は良書。AIはまだ汎用性は高くないものの、頭脳労働をより高度に代替する。そんな技術の発生は、人間としての価値を考えさせる契機となる。AI技術は基本、PCと頭脳さえあれば発展させられる技術なので、米中は勿論、途上国も含めて世界的な競争が始まっている。AI教育については日本でさえも経済、倫理等の人文系科目を含めている事が印象的。解雇規制によるAI人材の優遇が出来ない事がやはり足を引っ張る。2018/10/18