内容説明
精神鑑定は他人事だと思っている精神科医に、ある日、依頼の電話がかかってくるかもしれない。
精神鑑定が行われる件数は、毎年増加し続けているため、これまで精神鑑定に携わってこなかった医師たちにも精神鑑定の依頼が来る時代になってきた。
本書には、精神鑑定の依頼の受け方から鑑定面接の仕方、鑑定書の書き方まで、精神鑑定を行うための必要十分な知識が分かりやすく解説されている。また、内容も面白く、やさしい記述で、精神鑑定がどのようなものであるかを小説を読むかのように楽しく理解することが出来る。精神鑑定をこれから行う医師にとっても、心理士やPSWなど精神鑑定に携わる方にとっても極めて役立つ心強いガイドブックである。一般の方にとっても、裁判員に選ばれる可能性のある現在、精神鑑定を易しく理解できる最適の書である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Jas
4
かなりきめ細やかな配慮の行き届いた本だと感じました。普段から、そのような気配りをなさっているからこそ、このような本を書けたのだろうと思います。累犯障害者についても、彼らの言動の背景を理解しようと努めておられ、発達障害当事者としては嬉しく思いました。本書でも述べられていましたが、事件に発展する前の早期介入、特性の理解が望まれます。2023/11/26
たろーたん
2
頭がおかしい人なら精神喪失・精神耗弱で罪が軽くなると素朴に思っていたが、①「そもそも精神病なのか」、②「その精神病によって犯行が起こされたのか」の二段階を踏まなくてはならず、頭がおかしいからと言ってすぐさま罪が軽くなる訳ではない。また診断を下すのは精神科医だが、それを斟酌する・法的に有効とみなすのは裁判官なのだから、裁判において精神科医が診断を下すことによって、罪を減じられる大きな力を持っている訳ではないことも驚いた。精神科医は「彼は統合失調症です」とは言えても「責任能力がありません」とは言えない。(続)2022/10/23
ソーシャ
2
精神鑑定に携わろうと考えている精神科医に向けて書かれた司法精神医学実務の入門書。やわらかい語り口で精神鑑定の流れや精神鑑定を行う上での心構えや細かい留意点について書かれているので、司法精神医学の実際に興味がある医療系学生や医療従事者の方がまず最初に読む本としてお勧めできます。読み手として想定されているのは精神科医や精神鑑定の補助をすることになったスタッフなのですが、専門知識はそれほど要求されないので、法律関係者が司法精神科医の考え方を知るために読んでみるのもいいかもしれません。2016/08/19
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