内容説明
将軍家の密偵としての顔を持つ大店の若旦那藤次郎が抜け荷の疑いをかけられ、小伝馬町の牢屋敷に送られた。噂は瞬く間に町を駆け巡り、商売は上がったりに。さらに許嫁の父の哀しい過去に端を発した事件も勃発し……。その資金力、秘伝の剣術で数々の危機を潜り抜けてきた若旦那、終に万事休すか!? 江戸の風情と人の愛情が胸に迫るシリーズ第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
56
美男の隠密、藤次郎の活躍の物語です。藤次郎は、父正一郎が安永二年(1773)に急逝したために、塩問屋「塩田屋」の主となったが。塩田屋は、八代将軍吉宗に紀州から連れてこられた将軍直属の隠密であった。最愛のお夏の父庄右衛門に、藤次郎が隠密をやめないとお夏とは一緒にさせないと言われ。十代将軍家治に隠密をやめたいと言うと、将棋の駒をすべて集めたらといわれる。此度は、隠密として仕事をして9個集めたが、まだ31個残っているところから始まります。庄右衛門からは、今年中にお夏を他家に嫁に出すと手紙で期限をきられる。2023/10/06
ベルるるる
23
若旦那が牢屋に入れられたり、斬られて川に落ちて瀕死の状態になったり、お夏の父親の弟を殺した犯人がわかったり、盛り沢山。右近が袖の下を要求したりして、いい味出してる。2018/11/30
むつこ
19
シリーズ3作目。侍を辞めなければ娘の夏との婚姻を認めないという約束の期日を1年と言われた主人公と店の配下たち。抜け荷の罪を被され、元・隠密という蝮の関秋との戦いと駆け込み寺を探ることに。典助の金に糸目はつけない太っ腹さがスゴ~イです。2018/10/18
klu
11
勧善懲悪を絵に描いたような話が続きます・・・2018/07/08
ごへいもち
10
どうしても表紙絵が好きになれない2023/04/13