内容説明
朝鮮半島現代史の決定版! 元ワシントン・ポスト記者×元米朝交渉現場担当者による、知られざる外交最前線。
朴正煕・金日成の時代から金大中・金正日の時代に加え、六カ国協議、北朝鮮核実験、金正日死去、金正恩新体制までの韓国・北朝鮮現代史を克明に記録。
98年度アジア太平洋賞大賞を受賞し、国際的評価の高い旧版に最新の学術研究成果を盛り込んだ大幅増補改訂版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nnpusnsn1945
48
朝鮮現代史と米韓朝外交の流れについて把握できる。日朝交渉についても軽いが言及されている。(不審船事件は書いていなかったが)後半は北朝鮮の核問題についての比重が大きい。元版はアジア・太平洋賞を受賞している。淡々とした記述の中に、筆者(主にドン氏、朝鮮戦争中は陸軍中尉をしていた。2015年没)の実体験が混ざっており、韓国の大統領(朴正煕、盧泰愚、全斗煥等)や北朝鮮高官と対談した経験について語られている。2021/12/06
樋口佳之
22
何かサジェストされる事はないかと読み切った感。半島ウォッチャーな方で無いとこの量と内容はなかなか大変。時折の大事件の後だけ追っている者としては、北朝鮮の権力者の行動の原理は、その行動がどれほど非道で、唐突に見えても意外に単純で要は本領安堵。むしろ関係各国の行動がただ安堵だけでは収まらないから揺れてしまっていて、合意が白紙に戻ったり、無為に時が過ぎ事態がどんどん悪化という様相では。新しい対話のきっかけが生まれ始めている事に祈るような思い。2018/02/13
BLACK無糖好き
7
本書は米有数のジャーナリスト ドン.オーバードーファーが1997年に著した「二つのコリア」に、米朝交渉の舞台裏に精通した米元当局者のロバート.カーリンが共著として増補改訂した第三版。朝鮮半島をめぐる国際政治の現代史にドップリと浸る事が出来る濃厚な一冊。特に北朝鮮の核開発をめぐるIAEA、米国、韓国の間での交渉が、いかに複雑で困難であったかがよく分かる。1994年の緊張激下の中、カーター元大統領訪朝の裏でホワイトハウスの思惑が絡み合う緊迫の交渉劇は息を飲む程スリリング! 2015/12/16
犬養三千代
6
ホーっとするくらい長かったのだが、テンポよく文章内容ともに読みやすかった。北が三人の独裁者に対して南は朴正煕の独裁が長かったがその民主化いこうは七人。 外交というものの本質が良くわかる。そしてトップの個人的な資質、性格も大いに外交に関わる。 拉致被害者を帰国させた田中均さんの相手方よ名前「柳敬」さんやはり2011年に処刑されたそうな。 今回の米朝会談どうなることか見ものです。核は放棄するのかなぁ? 2018/06/04
かじやん0514
5
朝鮮半島のいまの情勢をつかむため、歴史的背景を知るには必読だろう。ブッシュ(子)政権による敵視政策は、完全に間違いだった。その帰結として現下の状況がある。これを回復するのは相当に困難。アメリカやその同盟国たる日本や韓国による、自らの政策の見直しと、朝鮮半島の分断状態をなくし、東アジアから核兵器をなくすという抜本策を行わないといけない地点に来ていると感じた。2017/11/26
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