内容説明
ちっちゃな女神様と一緒にグルメなお仕事！
栗原綾乃は編集者だ。文芸作品の担当になりたくて憧れの出版社に就職したけれど、仕事で致命的なミスをして、有無を言わさずとばされた先は、よりによって料理情報誌『食彩記』の編集部だった。実は綾乃は重度の食品アレルギーもちで、数ある編集部の中でもここだけは避けたかったのが……。
絶対絶命の綾乃は、これまでのアレルギー人生を呪いつつ、夢うつつの境で食べ物への恨みつらみを盛大にぶちまける。するとその言葉を聞きつけた通りすがりの女神『花比売（はなひめ）』が、「食の素晴らしさを教え、改心させてやる」と綾乃に契約を持ちかけてきた。
強引な展開に困惑するしかない綾乃だったが、一心同体となった花比売のおかげか、あれほどひどかったアレルギー症状が消えてしまって万々歳。しかし自分の中に居候している女神のぶんも大量のカロリー摂取が必要らしく、食べても食べても、すぐにお腹がすいて仕方がない。しかし女神は「美味しいものでなくてはイヤ」と言うし……。かくして、ちっちゃい女神様と元アレルギー体質編集者の、グルメ追及二人三脚生活が始まった！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メルル
16
食物アレルギーがある綾乃は、仕事でミスをし違う部署に左遷されることに。ヤケ酒の末、急性アルコール中毒で生死の境を彷徨い食物神なる女神様に出会い、食や仕事に対する考え方に変化が起こって行く。アレルギーを職場に伝えられないってどういうことだ。大変なことになった時、誰が対処してくれるのだろう。これってこの本を読んだ全ての人が突っ込みそう(笑) 食物アレルギーの人が何でも食べられるようになったら、人生ひっくり返るだろうな。和食は健康に良いし美味しいけど、食物アレルギーが治ったらとりあえず何でも食べちゃうだろうな。2018/10/23
なな
15
昨年読了していたけれど登録し忘れていました。主人公綾乃が重度のアレルギーを持っているのに会社へ申告していないという事実に驚きました。命に関わることを軽視し過ぎじゃないでしょうか。女神、花比売は表紙イラスト通り可愛い存在でした。アレルギー症状が消えてからの綾乃の食べっぷりは気持ちいいです。2018/06/02
本夜見
13
まず職場にアレルギーを申告しない意味がわからん。見栄か？しょーもない。アナフィラキシーショック起こさないのが不思議なくらいだわ。自分の命は自分で守れよ。そして女神様が憑いて、いきなり何でも食べられるようになるとか。どんなファンタジーだ？食物アレルギー舐めんなよ！最近はアレルギー体質の人が増えてるから、社会の理解もあると思うんだが。アレルギー体質は恥なのか？重大な欠点なのか？ アレルギー体質の私としては、腹立たしくて最後まで読めませんでした。2019/02/15
BECHA☆
8
大手出版社の編集担当者綾乃は重度の食物アレルギーゆえに売れっ子作家に大失態を演じ、あろうことか左前の料理情報誌担当部署に飛ばされた。自棄酒を飲んで急性アルコール中毒を起こした綾乃は仮死状態となり黄泉平坂で食べ物の恨みを訴えたところそれを許せない保食神の化身に消化器官を乗っ取られて生還する。美味しいものを食べさせないと死ぬという花比売を満足させるため始まった二人三脚のゆくえは。2019/04/30
bvbo
8
ライトノベル…ではなくてキャラクター小説というジャンル？最初、主人公が辛いと思って読んでたけど、食べられるようになって、仕事もがんばるようになってから面白くなってきた。周りの同僚や上司もパターンかもしれないけど、過去も気になるし。 料理は材料や手際も大事だけど、相手のことを考えて作るというのが一番だなと。 しかし、重度の食物アレルギーってのは、さすがに仕事場に伝えないと…現代なら昔よりはアレルギーに対する理解もあると思うのに…そうすると話し始まらないけど…。あと仕事中でも普段の食事はどうしてるのか謎。 2018/08/20
