私小説

個数:1
紙書籍版価格
¥1,430
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

私小説

  • 著者名:市川拓司【著者】
  • 価格 ¥1,400(本体¥1,273)
  • 朝日新聞出版(2018/05発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022515407

ファイル: /

内容説明

ぼくは彼女とふたりきり。不安と危険に満ちたこの世界で、繊細すぎるこの神経を持て余しながら、苔や羊歯に囲まれて小説を書いている。愛妻家で発達障害を抱えた恋愛小説家の、日々追想発作に苛まれるスリリングで感傷的な日常を描く、刺激的な「私小説」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美登利

103
デビュー作を読んで以来の市川さんのファンです。その世界観が好きです。そんなコミュニティにも一時期入ってたな。前に新書で市川さんが発達障害と書かれて、なるほどと思った部分もありました。その脳の障害からくる体調不良についてはこの私小説の全部がフィクションで無くとも想像を絶するものです。長年に渡ってご自分と向き合い、健康を保つように並々ならぬ努力をされ、奥様のサポートなくては生きられないと言う市川さん。共依存と仰るけれどこんな2人が出会ったことは本当に奇跡なんだと思います。2018/06/04

あつひめ

60
愛されている。そして愛している。奥さんの市川さんに対する想いはどこからくるのか。その想いこそが小説になりそうな気さえする。市川さんから見た社会は実に不思議としか言いようのない感情を持つ人ばかりだろう。逆に、市川さんの描く世界はとてもピュアに感じる。みんな一緒じゃなくていい。だけど、奥さんがとても心配になる。体力は?気力は?お互いの存在があれば大丈夫なのか?久しぶりに市川さんの小説を読みたくなる。今度は、描かれた環境も思い浮かべながら。2018/11/02

あおでん@やさどく管理人

58
自身を「選択的発達者」と語る市川さんが、その30時間あまりの出来事や思いを詳細に綴った本。「ぼくが発達障害だからできたこと」では「なぜこのような個性になったのか」という点に重点が置かれていたが、この本で「何が起こっているのか」が分かるようになっている。マッチョで闘争的なヒーロー(ヒロイン)が正義を振りかざす物語ではなく、母性的な優しさと愛があふれる物語、そしてそんな世界。ここにも、そんな世界になってほしいと願う人が、ひとりいます。2018/03/15

Kurara

48
★3 選択的障害者について初めて聞きました。大変つらい症状なんですね。でも良き理解者である奥さんと出会えてよかった。2023/06/11

tomi

36
発達障害(著者は「選択的発達者」と呼ぶ)を抱えた著者の私小説、というより極めてエッセイに近いと感じる作品。神経が過敏なため強い光や大きな音などにも恐怖し、気圧の変化でも体調を崩す。甘いものや刺激物、肉など多くの食材が食べられない。健康とは無縁、日常生活にも支障が出るほどだが、長く連れ添っている妻の存在がとても大きい。妻も発達障害を抱えているようだが、この夫婦の距離感は理想的ではないかと思う。2018/06/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12715555
  • ご注意事項