内容説明
女学校に通う喜久・多佳・晴は、病気で休みがちな美津を見舞っておしゃべりをするのが日課。青鞜社に憧れて＜ブルーストッキング・ガールズ＞を結成した彼女達のもとへ、ある日トメという少女がやってくる。警官に追われて逃げ込んできた紅林先生も加わり、トメを助けるための作戦が始まる。明治末期から大正という時代を生きる少女達の、「社会」との戦いの物語
―ブルーストッキング・ガールズ―演劇部顧問として書き上げたシナリオを小説化、表題作を含む短編9作を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書好きのハシビロコウ
8
私の通っていた学校の、演劇部の先生が出されたという事を聞いたので購入し、長いこと温めてしまっていた本。演劇部でやる予定だった話を小説に書き直した短編集になっています。女性の社会進出に否定的な空気のある明治時代で生き生きとした日々を送る女子達を描いた表題作「ブルーストッキング・ガールズ」をはじめ、演劇のシナリオ的な部分があるためか生き生きとしたセリフが多く、また様々な世界観の中でメッセージ性を感じることができました。1番好きなのは最後の「ホタル」。2020/05/09
