内容説明
世界中でその効果と安全性の認められている子宮頸癌ワクチンの接種が、日本ではほぼ止まったままなのはなぜか。宗教法人への課税を阻む勢力の正体は? 新国立競技場問題を迷走させた文科省の作為とは――。事実を歪曲し、権力にとって不都合な真実には沈黙する大メディアの報道では分からない諸問題の実相を明らかにする。書店では買えない会員制情報誌の名物連載第四弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
玖良やまだ
18
ものごとには、すべてに表があり裏がある。会員制月間情報誌「選択」の記事を書籍化した文庫である。メデイアも本当かフェイクか?情報が錯綜する現代社会において、情報分析力が最重要だ。そして行動力、なんでも行動すればいいわけじゃなく、いかに効率的に迅速に行動するか。そのためには知っておくべきこともある。2019/05/01
リキヨシオ
16
国家権力に不信感を持つと、それらの不正を追及するメディアの報道を信用しがちになる。しかし勘違いしてはいけないのは国家権力程ではないにせよ、TVや新聞などメディア側だって十分な巨大権力でその周辺に報道されない利権は存在しているという点。今回もメディアでも中々報道されない日本の聖域…知られざる利権が紹介されている。毎回、知ってしまって怖い内容。そして情報を鵜呑みにするだけでなく自分で考える事の重要さを痛感する。個人的に印象的だったのは「創価学会」「食肉加工品」「地方テレビ局」の内容。2018/05/18
CTC
12
11月の新潮文庫新刊。会員制月刊誌『選択』の連載加筆。本書が第4弾。刊行される度に手には取るのだが…購入は今回が初。「弘道会の経済力」なる記事があり、お手並み拝見、と。『選択』の執筆陣は現役のブン屋さんだったりするらしいのだが…恣意的な記述が目立つ。例えばその章では…「傘下組織は本部から水などの日用品を購入する義務がある(中略)が、必要な経費の性格が強い」と。溝口敦氏ならば…この水1本を、岐阜県関市で採水され130円で買わされるけれど市場価格は20円台、とまで取材した上で、疑問を呈するのみで読者に委ねる。2017/11/23
山目
8
4冊目となると少し疲れます。読み手の検証能力は低く、どうしてもバイアスがかかります。様々な情報から読み解く力を自分で磨くしかないのでしょう。これからは、道徳と寛容が必要ではないのでしょうか?2017/11/12
makio37
7
相変わらずタブーなし。最も印象的だったのは子宮頸癌ワクチンの件。「危険性は極めて低い」のに「冤罪を負わされた」とある。ワクチン=悪で固まった頭を揺さぶられた。開業医がいかに効率的に稼げるかを基準に診療報酬の公的価格が決まっている実情も勉強になった。また、今回も宗教関連の内容が豊富だ。創価学会VS新宗連の宗教戦争は日本政治の歴史そのものであるし、宗教法人課税を政治家とメディアがタブーにしていること、大手紙が聖教新聞の印刷代収入の代わりに学会批判記事を載せないことなども興味深かった。2018/02/12