内容説明
演出家、ミュージシャンでもあるケラリーノ・サンドロヴィッチが、自らの劇団ナイロン100℃に書き下ろした渾身の二篇を収録。いつの時代で、どこの国か、昔の話か、未来の話かもわからない。再生を図ろうとする兄弟を描いた『消失』。ホームレス姿の男があらわれ「どうも、神様です」といきなり観客に語りかける異色作『神様とその他の変種』。これは果たしてどういうことなのか。著者本人による解説も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユーカ
28
12月の11年ぶりの『消失』再演に向けて読んだ。『消失』『神様とその他の変種』共に「これぞ戯曲」という面白さがある。『消失』初演の頃は、独り立ちして間もなくで怖い物など何も無い演劇編集者だった。5000部の月刊演劇誌編集者としてこの戯曲を書いたKERAさんと会い有頂天だった僕は、11年経った今、先月、2ヶ月で2万部が捌ける商業演劇のパンフレットの編集をして、心身共にやられてしまった。寝所から起き上がって、一番にこれを読了した。いつかまた下北沢をふらふらすることを夢見て、もう少し波にもまれてみようと思う。2015/11/07
ばんだねいっぺい
7
この本が売れに売れて、ケラさん含め、他の劇作家のやつも続々と刊行してくれますように2015/10/28
七虹
5
去年の年末再演した「消失」を観たので読んでみた。「消失」は、ケラ作品ではなかなかにシリアスなものですが、それもまた良い。読みながら舞台での役者さんたちの動きを思い出して懐かしくなりました。話自体はすごく重くても会話なんかには面白いところもあるからか、ずっしりするだけじゃない話。終盤に向かっていくにつれてなんとなくドキドキします。「神様とその他の変種」は、舞台は観ていなくても読むだけでも面白かった。不思議なやりとりと不思議なあらすじがとても良かった。2016/02/04
イシザル
4
落語を読んで、松本人志で笑って、夏井いつきの俳句添削を拝聴すると、ケラリーノの構成が見事なのがよくわかる。しっかり会話の中でも伏線をはってるのがよく解る。2018/06/28
法水
3
刊行時に購入してから積読していたけど、『消失』再演を観に行く新幹線で『神様とその他の変種』を、観劇後、帰りの新幹線で『消失』を読んだ。ケラさんの魅力はとにかくその文体。会話のズレによる笑いが楽しい。『神様~』も『消失』も設定がすべて明らかにはしていないあたり、想像力を働かせる余地が与えられている。とりわけ本日観た『消失』は決して瑕瑾がないわけではないが、単純に泣いた笑ったでは言い表すことができない余韻を与えてくれた。本書刊行から3年、そろそろ第2弾を出して欲しい(その際は『わが闇』を是非)。2015/12/26
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