内容説明
大うつけ、苛烈で残虐、稀代のカリスマ……我々の知る《織田信長》像は、時の権力者により捏造され、作家や研究者らの感性に基づいて書かれたものが世に広まったに過ぎない。桶狭間の戦いの勝利は偶然なのか? 何故、本能寺で討たれたのか? 未だ謎多き男の頭脳を、現存する史料をもとに徹底解明。日本史史上最大の謎と禁忌が覆される!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
95
これまで私は「本能寺の変」について、深い考えもなくなんとなく怨恨説あるいは野心説のどちらかなのだろうと思っていた。本書を読んでみるとそれが浅はかな考えであったような気になる。本書に書かれた「本能寺の変」の真実(?)はなかなか興味深い。かといって著者の説が正しいかどうかとなると、著者以上に史実を丹念にあたっていき、そのうえで種々の仮説を立て検証していく作業が必要だろう。残念ながら私にはそんな能力も時間もない。従って私はこれ以上、歴史の迷宮に足を踏み入れることをしない。仕方がないではないか。2018/04/29
OCEAN8380
19
桶狭間の戦いが迂回奇襲説ではなく正面攻撃説だったとは、まぁあくまでも推測ですけどね。2018/07/25
hippos
11
韓非子の思想に基づいて信長を行動を改めて検証してみれば...確かにうなずける面も多々あると感じました。また、本能寺の変の遠因に「唐入り」や「家康」討ちなどを挙げるなど面白く読めました。2018/04/20
小太郎
10
この作者の前回の作品(光秀)のやつは面白かったが 今回は 何か ぱっとしないね ?2018/05/16
林田力
9
一族故地での土岐氏再興を目的とした説は、光秀と信長の思想のギャップに説得力を与える。歴史小説などでは光秀と信長の理想の違いを謀反の原因とする説もある。光秀は朝廷や室町幕府、寺社など旧来の権威を大切にしたが、それを信長が破壊しようとしたと描かれる。しかし、光秀は信長の政策の忠実な実行者であった。故に信長から評価され、出世した。光秀を朝廷や室町幕府、寺社の利益代表と見ることは苦しい。2018/10/21