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内容説明
資本主義が発展した理由? カネを使うことによって資本主義はぐんぐん伸びたのです。無駄に贅沢に! お金を使おう! 大社会学者マックス・ウェーバーの最大のライバル、ゾンバルトの代表作『恋愛と贅沢と資本主義』。フランス革命前後のフランスを舞台に繰り広がられる贅沢と奢侈。あるときは女子の気を引くために。あるときはライバルよりきっぷの良いところを見せるため。無駄遣いが何を産んだか。たっぷりお楽しみください!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小木ハム
18
社会学者ゾンバルトは『三つの神』から資本主義は生まれたと論じる。曰く、①ユダヤの神(ヤハウェ)、②武の神(戦争)、③富の神(贅沢)の三つで、本書は③について漫画形式で解説するもの。『資本主義は恋愛と贅沢から生まれた』大航海時代以前は、市民が大きな財産を得ることは難しかった。だが交易が盛んになると貴族のための贅沢品が流通し、商人も大きな富を得られるようになった。中世以降の恋愛観の変化(姦通の肯定)と、王宮に仕える娼婦の公職採用によって"貴婦人に貢ぐ"という新たな市場文化が生まれ資本主義は押し進められた。2021/06/30
ルート
17
「贅沢は海水のようなもの。飲めば飲むほど喉が渇く」いつの時代も、男性は女性に振り向いてもらいたくて、贅沢をしてしまうようです。反感を買いながら得た地位は、いつか崩れてしまうもののよう。2020/02/29
tori
11
資本主義の成り立ちに関して。恋愛が世俗化し、貴族階級の男性が女性へ贈り物をしたり贅沢な生活をすることで、民衆の不満が募り、国民国家へと変化していった。 漫画なので非常に理解しやすく歴史が学べるのは優れた技術・技巧だと思います。過去を知るのは楽しい!2020/07/04
❌
8
みんなの年収は知らない。さらにみんなが何円欲しがっているかもしらない。お金はあった方が便利だが目標値を定めなかったら多分さ迷うんじゃないか。2018/05/23
ぽん教授(非実在系)
6
ちょうど同シリーズの『群集心理』と同じ時代を舞台にしており、その次に読むと良い。『群集心理』が人間の醜さと悪そのものを直視させて絶望させる話なら、『恋愛と贅沢と資本主義』は人間の醜さと悪を利用して資本主義が成長していく話である。商売人の主人公を軸に貴族と新興貴族、女の無限の欲望などを次々と扱うゾンバルトもまたル・ボンと同じように人間の性を見据えた学者であったといえる。人間は所詮は醜く悪でしかないのなら、それを徹底して利用できる人間が資本主義ゲームの勝者となるのだ、という悟りさえ得られることであろう。2018/12/06