講談社+α文庫<br> 安部公房とわたし

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講談社+α文庫
安部公房とわたし

  • 著者名:山口果林【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2018/03発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062817431

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内容説明

ノーベル賞候補の作家・安部公房と、NHK朝ドラ女優の20年以上続いた愛は、なぜ秘められなければならなかったのか?文壇・芸能界を騒然とさせた自伝の文庫化

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネムル

16
東北旅行出発の前日に、公房と仲の良かった三島の自殺の知らせが来る。公房が来れなかったらひとりで旅行しようと諦める山口果林の前に、公房がメルセデス・ベンツで颯爽と現れる、「姿をくらますほうが却って好都合」。山口果林の目に映る公房の姿は茶目っ気いっぱいのいたずら好きでぺてん師、なんだか他人と思えぬ親近感がわく。ちなみに『箱男』は公房から果林へのラブレターみたいなもの、頷けなくもないが、なんやそら。2020/07/28

SAT(M)

11
安部公房と愛人関係にあった著者による本。暴露本的な記載が無いわけではないですが、どちらかと言えば過去を思い出すまま、作為的な編集をかけずに綴った回顧録のような印象。邦楽アレルギーだった事や、負けず嫌いだった事、取材旅行は愛人同伴だった事など、生身の人間として”安部公房”がふんだんに描かれていて、読みながら「そうだったのか…」が止まりませんでした。谷崎潤一郎の作品を読んだ安部公房が「僕の文体と似ている」と言ったというエピソードに、安部ファン兼谷崎ファンとしては興奮を押さえ切れなかったです。2019/03/02

yama

0
読み終わって、女は損だなぁ〜という感想が最初に来る。お相手の作家は優柔不断でずるいなぁ、とも思う。金銭的にも日常生活的にも、ある意味著者におんぶにだっこ状態。そりゃ別れられないよね。楽だもん。いやそういう話じゃないんだろうけど。あれがあった、これがあった、というような箇条書きっぽい文章なので、途中飽きてしまい、ご本人の生い立ち部分は端折っちゃった。日記やメモ?を参照したにしても、よく覚えているよね。頭の良い方ですね。2024/10/27

北川隆史

0
週刊誌ゴシップ記事的興味で読み始めたが、真面目な本で感動した。 登場する人物は常にフルネームで呼ばれて(安部公房は、公房や「彼」ではなく常に安部公房と書かれて)いて、筆者が客観的に書くことに努めていることがわかる。唯一の例外は公房の妻、安部真知に言及する時である。それで安部真知のことが気になり始めて知ったのだが、公房の単行本の多くは彼女の装幀、装画なのだ。新潮文庫のカバーが公房撮影の写真になる以前も全部が彼女の手になるものなのだ。2024/03/07

高坂圭

0
今、どれだけ安部公房の小説を 覚えている人がいるか、 女優、山口果林を記憶しているか わからないけど、 著者の真っすぐな、何ら忖度のない 文章に魅かれた。 たとえば、「密会」と題された一節。 ’ 未熟な私のどこに、安部公房は 引きつけられたんだろう。 初めての恋人との別れで、激しい 恋愛感情の酔いは、一、二年で冷めるとしても (中略) それまで安部公房から得られるものは、貪欲に 吸収したい! 自身のキャリアも高めたいというのが、 当時の私だった。 2023/03/16

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