内容説明
スクールバスでとなり同士に座ることになったパークと転校生のエレナー。真っ赤なくせっ毛に、男もののシャツをはおったエレナーに、パークの目は引きつけられた。それぞれの家庭環境や社会にうまく適応できないふたりが、コミックや音楽を通じて、次第に打ち解けていく……80年代を舞台にした初恋の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
28
皆さんが書いているようにまさに胸キュンポイント高いですね。韓国人の母とアメリカ人の父の間に生まれたパークが転入生のエレナーに一目ぼれ。エレナーもまた彼の事が気になっていくのですが、その接近度合いがまさに80sなんですよね。多分現代感覚で読むともどかしい!と思うのでは。本当にティーンが書いたみたいな文章になってました、お見事、訳者。2016/03/21
oyasumi
15
誰かに恋するということが、どれだけ幸せでどれだけ切なくてどれだけ会いたくなるものか、改めて知る。2017/01/19
ケニオミ
15
思春期の男女のボーイフレンド、ガールフレンドに対する一途な想い溢れる作品でした。時代も80年代と、自分の青春時代と近いので、自分の恋愛と重ね、思い出しながら読むことができました。やはり、青春時代の恋愛は格別ですね。でも、本書のような終わり方は・・・。2016/03/14
スイ
14
これから恋をする、あるいは今恋をしている十代の子のための物語。 変わり者の転校生エレナーと、韓国人の母を持つパークが惹かれ合う様を丁寧に丁寧に書いていて、肌をやすりでこすられ、皮膚の下を覗かれるような気持ちだった。 でも、私はもういい大人なので、辛い家庭環境にいるエレナーのような子を手助けするのに自分は何ができるんだろう、という近所の大人としての目がずっと頭にあった。 なので、終盤、パークの父のしたことには正気か?!と胸ぐら掴みたい気持ちもある。 ついて行かなきゃだめだから! しかし、わかっている、2021/07/14
nightbird
14
バスで隣の席の相手が毎日自分の読んでる本を覗き込んでるのに気がついてページをゆっくりめくるようにする、なんていう無関心以上コミュニケーション未満のコミュニケーションから、初めての長電話、初めてのプレゼント、初めてのお呼ばれ、相手の体を意識した初めてのドキドキと、ぽっちゃりの変わり者女子エレナーと音楽とコミック好き韓国系男子パークのはじまりから終わりまでの恋の段階を、じれったく一段一段、2人のすぐそばからの実況状態で描いてくれる。お互いに相手に向かってどんどん落ちていく主人公2人が初々しくてピュアで可愛い。2016/07/10