内容説明
近づくものすべてを消滅させる謎のエイリアン船。その調査行を通じてラインズマンとしての感覚を研ぎ澄ましたイアンは、ラインが秘めるあらたな力を知る。だが、開戦寸前となった同盟とゲート連合はエイリアン船を奪いあい、ついにはイアンの雇い主にして最大の理解者である皇女ミシェルの身にも危機が迫る! 一方、ゲート連合の勢力圏内に出現していた球体“合流点”の正体をめぐってもあらたな動きが。ライン、合流点、エイリアン船――すべての謎がひとつに結ばれるとき、イアンたちはラインの秘密を解き明かし、星間大戦を阻止できるか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つねじろう
63
主人公は情けないほどヘナチョコで肝心な所で気を失ったり役に立たなかったりする。でも何故か庇護者は多くそれがこの物語を動かす中心人物のボッキュンボンのお姫様だったりそのお姫様を支える軍のトップだったりするもんだからどんどん物語のど真ん中に連れて行かれ抜き差しならない状況に追い込まれる。そのヘナチョコの持つ武器が歌だと言うのも新鮮。そこに持ち込む為に構築したラインという概念というかコンセプトが優れもの。そのワケが分からないロジックも正にSFの醍醐味を演出している。でこれが此処から始まる三部作という所も丸です。2018/03/04
しましまこ
22
後半、星関勢力がよく分からんまま政治的駆け引きであっという間に終わっちゃったよ。あれれ謎も残り過ぎと思ったら3部作だよ、嬉しいよ。つい応援しちゃうコンプレックスまみれ、死にかけながらも頑張る主人公イアンくん。大胆不敵で美しい皇女ミシェル、姫様命のガレノス准将、頑固オヤジなタイ機関長、強くて独特ユーモア持ちのカッケー姐さん兵士ラドコ。そしてかわええラインたち。早く次巻出して下さい。2018/03/10
わたなべよしお
16
楽しみました。基本的に良い作品だと思いますが、世界観というか世界造形というのかが、やや弱い感じはします。でも、やはり、三部作なんですな。まだ、わからないことが多いから途中から、そうなのかなぁと思っていたけど。まぁ、早めに次作を出してもらうしかないですね。2018/02/24
SINKEN
7
【総評】★★☆☆☆【感想】後半ちょっと雑になった感じ。組織や登場人物がこんがらがって分かり辛かった。あと、もう少し読者の立場になって訳してほしかった。主語が誰で、誰が会話しているのか、きっちりしていたらもう少し印象違ったかな。とはいえ、ストーリーは悪くないと思ったし、実は3部作らしいので続編が翻訳されるのに期待。2019/02/21
へ~ジック
4
船を動かす魔法の力。1つの「ライン」に1種の力。これを十も束ねて星行く船を渡らせる。「ライン」の力は誰にだって使えるけれど、ラインそのものに触れるのは資質に恵まれた専門技術者「ラインズマン」だけ。主人公の一人イアンは異端のラインズマン、優れた力を持ちながら異端であるために虐げられている。そしてもう一人の主人公ロッシは正当も正当、傲慢なまでの自信と野心を抱く実力者。本来ならば交わらない二人が神秘の力を放つ合流点の発見を機に交わり始める。一人は栄光への階を登り、一人は世界観の崩壊と挫折、そして受容と共に。2018/03/17